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2006年7月

2006年7月 9日 (日)

外国人高齢者・障害者生活支援ネットワーク・モア

8日正午から南区東九条北河原町に、京都市に在住されている在日外国人等の高齢者や障害者の方々の生活を支援する「京都市外国人高齢者・障害者生活支援ネットワーク・モア」が開所することになり、私はその式典に参加し、祝辞で「多文化共生推進室の組織改革や、多文化共生推進計画の策定など、多文化共生のまち・京都を実現することが重要」と訴えました。

多文化共生の理念を尊重しつつも、言葉の壁や、食事習慣の違いなどにより、外国人の高齢者や障害者が日本人と同じ介護施設等に入所しても、様々な生活上の課題があるためこうした人々に対してしっかりとしたサポートをすることが求められています。これはニーズの多様化に通ずるものであり、極めて重要な政策課題です。

こうしたことから京都市が助成事業としてはじめることになったモアネットを実質的に担って活動される外国人福祉委員という福祉ボランティアを確保することが必要です。福祉サービスをよりよいものにするため、こうした制度拡充は、京都市で唯一南区に開所したモアネットを核にしながらより広くネットワークが図れることを期待しています。

2006年7月 6日 (木)

HPの告白

ワールドカップドイツ大会も大詰め。日本のサッカーはオリンピックメキシコ大会での3位以降、ワールドカップの参加はほとんど不可能な夢であったが、その夢の実現に先駆したのは、中田英寿である。比類まれな才能を発揮した彼は、いち早くイタリアセリエAで活躍した。ドイツでプレーした奥寺やブラジルでプレーした三浦の次ぐものである。いずれにしても中田英寿はJリーグができて以降、外国サッカークラブで活躍した第一人者であることには間違いない。今までの彼の功績にエールを送りたい。

その彼が、今回ワールドカップを最後に引退を表明した。それも彼のホームページ上での表明である。彼らしいとの評のある中で、今度は、ブラジルのロベルトカルロスもブラジルチームの引退表明をホームページ上で行った。今の時代を反映してか自分自身の極めて重要なことを、ブログやHP上で、告白することは果たして好ましいことなのかどうか。正直に自分の思いを表現できる場が彼らにはないのかもしれない。それだけプロという世界でプレッシャーを大きく受けて生活しているのであろう。しかしなぜか寂しい思いがする。

そういう時代だからこそ、一人言ではなく、人との関わりの中で引退表明をしてほしかったと思うのも私一人だけではあるまい。人間は人と人の間と書くが、他者との関わりがあって人間なのである。ブログやホームページでの一人言は、まさにひとり言である。そこには人間性や人間らしさや心の温度が伝わってこないものである。ネットワークのツールとしてITは重要であるが、ICTつまりITの間にC(コミュニケーション)があってこそ意味のあるものである。

今のこうした時代でホームページやブログの活用におぼれてはならないと肝に銘じたいものである。

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Photo_29 創作:七海 奏(ななみ かなえ)

作品名:おいしいのかな?

2006年7月 4日 (火)

ケネディの偉大なる説得(駐車禁止取締りに思う)

先月6月1日から、道路交通法一部改正が施行されることになった。主な内容は、迷惑駐車の取り締まり強化や、携帯電話での運転禁止規制、酒気帯び運転罰則強化である。特に迷惑駐車取締りについては、これまでの基準を明確にして取り締まりの公平化を図り、迷惑駐車を一掃することが大きな目的となっている。

そのポイントは3つである。(1)短時間の駐車も取り締まりの対象であること、(2)取り締まり業務を民間委託化したこと、(3)ドライバーの反則金の未納の場合には、所有者えの放置違反金の賦課と車検無許可となることの3つである。

ある新聞に、「駐車問題で大切なのは、尊い人命に関わるとの認識をみんなが持つことである。問われているのは、他者への想像力の有無である。“自分ひとりくらい”“何で自分だけ”“他の人の方がもっとひどい”などというのではなく、他人の迷惑をもう一度考える努力をすべき」(要旨)との記事が書かれてあった。さらに「単に駐車問題として片付けるのではなく、社会のために自分には何ができるかを考える契機にしたい」と締めくくってあった。

国家があなた方のために何をするかではなく、あなた方が国家のために何ができるかを問うてもらいたい国家があなた方に何をするかではなく、共に人間の自由のために何ができるかを問うてもらいたい。最後にあなた方がアメリカ市民であろうと、世界の市民であろうと、われわれがあなた方に求めると同じ水準の強さと犠牲を、われわれにも求めてもらいたい」とのケネディ大統領が至言が聞こえてくる。この有名なスピーチは偉大なる説得とも言われている。

私達の社会は成熟期を迎えている。個人自由主義も益々加速しているように思われる社会である。しかし市民自身の精神の成熟はまだではないか。「人間のための社会」の構築という人類の夢(自由)を現実のものとするために、「社会のために何ができるか」を問いたいものだ。

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