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2006年7月

2006年7月23日 (日)

久世桂川・新川の河川美化をすすめる会

23日(日)午前、地元久世学区で永年活動されている久世桂川新川の河川美化をすすめる会(中島会長)の第15回定期総会に出席し、来賓として挨拶。

挨拶の中で、私は、人権・福祉・教育・環境などをテーマに掲げ河川美化行動を通じて人権文化を創出していく取り組みを永年行ってこられた団体に敬意と感謝の意を表明。京都市も今年10月より家庭ゴミの有料化となるが、ゴミ問題や河川美化、ポイ捨て問題などを地域でいっしょに考えることこそ文化の熟成につながるものであることを指摘し、「こうした取り組みを私はゴミニケーションと呼びたい」とユニークな問題提起もしました。

河川は、人間の歴史とともにあります。古代4大文明の発祥もすべて河口が出発です。河川美化を自分達で行うことは、とりもなおさず自分の生命を浄化する運動でもあるのです。

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Photo_32 創作画:七海 奏(ななみ かなえ)

作品名:ころんとひとやすみ

2006年7月19日 (水)

厚生常任委員会

19日厚生常任委員会が開かれ、環境局では環境審議会からの新京都市環境管理計画の策定に向けた答申と、ダイオキシン調査結果の報告がありました。

一般質問で私は、廃食用油の回収についてリデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(分別資源化)それぞれの政策方向からの事業推進の必要性を訴えました。現在の京都市のバイオディーゼル燃料化事業は、いわば川下対策であり、今後は、事業系から出る廃食用油の発生抑制策である川上対策の充実が重要であることを指摘しました。

また、保健福祉局では、今問題となっている高速道路事業で立ち退きを余儀なくされた東山区内の銭湯存続を求める請願について、慎重に論議を重ねた結果、本日の取り扱いは留保となり継続して審議をすることになりました。

厚生委員としての見識ある判断が求められておりますが、他会派内の事情により混乱を招く結果となっていることは誠に残念です。だからこそ地元の高齢者の皆様の意向を十分に反映しつつ、より具体的な現実の課題を克服しながら、塾議を重ねることが重要だと考え、留保といたしました。そこで私は、請願審議結果が結論づけられるまでの間、阪神道路株式会社と銭湯との延期契約の期限(7月31日まで)を実質凍結するとともに、常任委員会として阪神道路株式会社に参考人として出席を求める提案を行いました。特に延期契約の実質凍結は委員全員の賛同を得て決定し、委員会として京都市から阪神道路株式会社にその旨を文書にて通知することが決まりました。次回の委員会で、参考人招致の有無を採決することになりますが、この参考人招致が実現化されれば、京都市会はじまって以来のことになります。

地域に密着した問題についてはより慎重に、しかも市民の要望に最大限応えられるための議論をし尽くさなければならないと考えています。

2006年7月17日 (月)

熟議デモクラシー(厚生委員会の請願審査に思う)

熟議デモクラシーという耳慣れない言葉は、政治の研究者の間で言われている言葉で、民主主義の今後のあり方を示唆するものである。

私は以前、『第三の波の政治』や、『2010年革命』の書籍を感慨深く読む中で、21世紀の政治の方向に大きな変化があることを直感した。また地方議員として現場で活動し、市民と対話する中でさらに確信をもって時代の流れを感得したと言ってもいいだろう。第三の波の政治の結論は、①半直接民主主義、②決定権の分散、③少数意見の尊重という理念をもつ新たな政治システムが求められるとしている。国会にせよ地方にせよ議会は、多数決という民主主義のルールによって一定の政策決定を行う場であるが、はたして第三の波の政治に示された3つの視点は今日、持ち合わせ包含しているであろうか。

情報化社会の進展により、私達の生活のスピードは益々速くなっている。ネット政治の中でも議論および結論はスピードが要求されている。しかし欧州では今、議論をより徹底して行うことを模索し始めていることに注目したい。日常生活に密着した問題は、徹底した熟議が求められるという時代に直面していることを政治家は自覚しなければならない。

今や、わが国でも戦後のイデオロギー政治は冷戦崩壊とともに消滅している。むしろ必要なのは新たな政治システムの構築である。地方議会で活動する政治家として、熟議デモクラシーは極めて重要な視点である。

今、厚生常任委員会で、請願審査を行っている「公衆浴場の存続」問題は、まさにこの視点を抜きにには語れない。議会は市民に透明でオープンな議論をすることは当然である。そして利害が絡む問題を合意形成を持って創り上げる努力をしなければならない。従来の請願審査とは異なり、新しい時代の大きなうねりが顕在化している象徴的な問題と捉えることが重要である。議会は今後、高い見識と責任ある対応が求められる。

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Photo_31  創作画:七海 奏(ななみ かなえ)

 作品名:戦うこころ

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