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2011年10月

2011年10月20日 (木)

火災の概念

10月20日の市長総括質疑において、第3分科会(消防局質疑)でも話題となった火災の概念の議論がありました。私たちが何気なしに使っている言葉だけに大切な議論であると思います。

消防庁の「火災報告取扱要綱」では火災の3要素として、①人の意志に反して発生(放火も含む)、②消火の必要がある燃焼現象、③消火施設の利用を必要とする、が示されている。また爆発現象の場合には②、③の有無に関わらず火災とするとされています。また、燃焼の3要素として、①可燃物、②酸素供給源、③点火源が挙げられ、その上で、この燃焼反応が継続することが火災との認定の根拠となっているようです。

また、日本の消防法における火災の分類、①A火災(普通火災)…木材、紙等の一般可燃物で、普通住宅やビル等の内部火災。②B火災(油火災)…ガソリン等の石油類、食用油、可燃性液体、樹脂類等の火災。③C火災(電気火災)…電気室や発電機からの出火で、感電の危険性がある火災。④D火災(金属火災)…マグネシウム、カリウム、ナトリウム等で引き起こされる火災。⑤ガス火災…都市ガス、プロパンガス等の可燃性ガスによる火災。とされている。

さらに、被災物による一般的な分類は、①建物火災、②林野火災、③車両火災、④船舶火災、⑤航空機火災、6その他の火災とされている。

このように、火災の根拠には、法的な側面を踏まえた上で、分類により正確性を確保する必要がありますが、本日の議論は、こうした消防法における専門的な分類に関して正確な情報を質問者も答弁者も、持ち合わせていない中での議論で、第三者から見てもどちらも説得力に欠けるものであったように思えます。それぞれ個別事例がどの分類に該当するのか、しないのかを正確な情報のもとで明らかにしなければ、市民を火災から守る本来の議論は前に進みません。

地域女性フォーラム

フォーラム

10月19日(水)午前10時30分から、南区内ホテルで、恒例の地域女性フォーラムを開催しました。24年前からはじまったもので、歴史と伝統の行事にまでなっています。今回の研修テーマは、「心とからだを育てる食育」で、講師には、京都市教育委員会生涯学習部放課後子どもプランコーディネーターの安田茂先生。食育基本法の成立の経緯や、その後の取組み、様々な食の課題、食文化の醸成の必要性等について多方面からのお話を頂きました。中でも魚の油のお話や、カレーライスのウコンの効能、等では参加者は興味をもたれていたようです。

食育という名前は、明治29年、石塚左玄が「体育、智育、才育は、即ち食育なり」ということを入ったのがはじまりです。食育基本法は、まさに、食に関わる文化について学び継承していく人間力のパワーアップにつながるものです。そのためにも、情報オタクといわれるフードファディムに陥ることなく、情報の正確さについて選択と判断ができるメディアリテラシーを磨くことが重要です。

2011年10月19日 (水)

減災よりも除災を(自助・共助・公助に加え近助精神を)

防災アドバイザーとして活躍する防災システム研究所所長の山村武彦氏は、減災という考え方から一歩踏み込んで除災という視点を重要視している。彼によれば、2005年3月の中央防災会議において、東海地震及び東南海、南海地震の地震防災戦略が決定されたが、死者の数や経済被害額の数値を今後10年間で半減することを目標としたが、これは、死者の発生はそもそも仕方がないという前提の議論であるからだ。死んでいい人などひとりもいないわけだから、死者ありきの減災ではなく死者ゼロの除災運動を行うべきだとする。

また、自助・共助・公助という概念も必要だが、彼は除災には、「近助」が不可欠だという。隣り近所の助け合いがもっとも重要だとの視点は、まさに地域コミュニティの核心的テーマである。

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