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2007年9月

2007年9月22日 (土)

プロセスの共有化

過日私が、安倍首相の辞任に際してブログで書いた「民意と合意形成」というテーマは、現代の深層部分で萌芽しているある種の地殻変動を地方政治の現場にいる政治家の1人として痛感していたからである。しかし感じるだけでは説得力に欠けるため、その後様々に学説等を研究していたところ、的を得た方向性を示すものがあったので紹介したい。それはコンセンサス・コミュニティという雑誌に掲載された「意思決定の場におけるプロセスの共有」というテーマで政策研究大学院教授の北岡 元(きたおか はじめ)氏と、NTTデータ技術開発本部システム科学研究所所長の山本 修一郎(やまもと しゅういちろう)氏との対談記事である。そもそもNTT研究所は、「IT時代からICTへ」という情報技術革命が導く情報化社会におけるコミュニケーションの位置づけをテーマして研究を行っているが、合意形成(コンセンサス)を導くためには、コミュニケーションが不可欠であることを提起し、そのためにもインテリジェンスが重要であるとしている。北岡氏の認識では、インテリジェンスというのは「判断し行動するために必要な知識」のことを言い、単なる知性ではないというのである。

この確かな『選択力』をいかにトップリーダーが認識し、またそれを確立できるかが、次代を生き抜くための今後の大きな課題であるということを考えさせられる。旧来型の政治手法は、「政治は結果がすべてだ」という言葉が象徴的に示しているようにプロセスの共有化と言う理念はあまり必要なかったのかも知れない。民意は時代とともに大きく変化しているのである。いよいよ安倍首相の後任の首相が選出される。そして明年2月には京都市長選挙があり新たな次代のリーダーが選ばれるが、結果に至るプロセスの中にこそ民意がある時代となることを私たちは知らなければならないと思う。その認識に立てないリーダーは、早晩信任を得ることはできない結果になるであろう。

2007年9月21日 (金)

絵本と活字文化

17日、西宮市大谷記念美術館で8月25日から9月30日まで開催されている『イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』を観覧することができた。また偶然にも前日には、木工作家である木下誉国先生の個展を見る機会に恵まれた。歓談の中で木下先生のご令嬢ご夫婦は「ふくだとしお&ふくだあきこ」さんであることを知りました。「accototo」のブランドでも有名な絵本作家のご両親とのきっかけで絵本や図書に関して考えさされる日となった。国際絵本原画展では、さすがにイタリア出身の作家が多かったが、注目をしたのは、日本作家のレベルの高さとともに、ロシア、イラン、ブラジル、中国など,今まで先入観で見ていた児童文学の世界地図の認識が大きく変わったことである。

ところでフィンランドは、今世界一を誇る教育立国であるが、その要因の大きなひとつに地域の身近な所に図書館が多くあるというのである。同時に、図書館だけでなく、家庭での絵本や読書の読み聞かせなども風習として定着しているといわれている。活字文化などの衰退が危惧されている日本の場合は、すぐに「図書館施設をつくれ」となるのだが、フィンランドに見られるように、人生の流れの中で、常に日常生活の中に「本があり」「本に触れ合う機会があり」「本とともに語り合う家族がある」ことが重要なのである。

4月2日はアンデルセンの誕生日。IBBY(国際児童図書評議会)は、この日を「国際子ども本の日」と指定した。また日本でも4月23日を「子ども読書の日」と子ども読書振興法で規定している。さらに4月23日~5月12日までを、こども読書週間として、活字文化の振興とともに、子どもの創造性を育む取組を進めている。さらに日本図書館協会が1971年(国際図書館年の前年)に、図書館法が公布された 昭和25年(1950)4月30日にちなんで、この日を図書館記念日とし、これに続く5月を「図書館振興の月」としている。
しかし課題は日常生活に文化や風習として根付くことが何よりも重要である。その意味では、家庭での取組が重要である。イギリスでは子どもが生まれたら「ブック・スタート」として絵本を贈っているし、スペインでは, 男性は女性に赤いバラ,女性は男性に本を贈る習慣もあるくらいです。日本でもこうした風習を根付かすために、世代を超えて絵本の振興を進めたいものだ。

2007年9月20日 (木)

カーブミラーを迅速に再設置(トピック16号)

Topic161  Topic162_2 京都市南部土木事務所管理のカーブミラーが盗難にあったようで、交通量の多い西国街道のT字路になくてはならないもので、一時非常に危険な箇所となっていましたが、迅速に対応し、ただちに再設置されました。

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