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2007年9月21日 (金)

絵本と活字文化

17日、西宮市大谷記念美術館で8月25日から9月30日まで開催されている『イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』を観覧することができた。また偶然にも前日には、木工作家である木下誉国先生の個展を見る機会に恵まれた。歓談の中で木下先生のご令嬢ご夫婦は「ふくだとしお&ふくだあきこ」さんであることを知りました。「accototo」のブランドでも有名な絵本作家のご両親とのきっかけで絵本や図書に関して考えさされる日となった。国際絵本原画展では、さすがにイタリア出身の作家が多かったが、注目をしたのは、日本作家のレベルの高さとともに、ロシア、イラン、ブラジル、中国など,今まで先入観で見ていた児童文学の世界地図の認識が大きく変わったことである。

ところでフィンランドは、今世界一を誇る教育立国であるが、その要因の大きなひとつに地域の身近な所に図書館が多くあるというのである。同時に、図書館だけでなく、家庭での絵本や読書の読み聞かせなども風習として定着しているといわれている。活字文化などの衰退が危惧されている日本の場合は、すぐに「図書館施設をつくれ」となるのだが、フィンランドに見られるように、人生の流れの中で、常に日常生活の中に「本があり」「本に触れ合う機会があり」「本とともに語り合う家族がある」ことが重要なのである。

4月2日はアンデルセンの誕生日。IBBY(国際児童図書評議会)は、この日を「国際子ども本の日」と指定した。また日本でも4月23日を「子ども読書の日」と子ども読書振興法で規定している。さらに4月23日~5月12日までを、こども読書週間として、活字文化の振興とともに、子どもの創造性を育む取組を進めている。さらに日本図書館協会が1971年(国際図書館年の前年)に、図書館法が公布された 昭和25年(1950)4月30日にちなんで、この日を図書館記念日とし、これに続く5月を「図書館振興の月」としている。
しかし課題は日常生活に文化や風習として根付くことが何よりも重要である。その意味では、家庭での取組が重要である。イギリスでは子どもが生まれたら「ブック・スタート」として絵本を贈っているし、スペインでは, 男性は女性に赤いバラ,女性は男性に本を贈る習慣もあるくらいです。日本でもこうした風習を根付かすために、世代を超えて絵本の振興を進めたいものだ。

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