ゴスペル

2015年7月 9日 (木)

Cynthia Clawson(It Won't Rain Always)

Cynthia Clawson  It Won't Rain Always
YouTube: Cynthia Clawson It Won't Rain Always

アメリカの音楽シーンで忘れてはならないジャンルがゴスペルだ。敢えて言えば黒人ゴスペル白人ゴスペルと分類できようか。黒人ゴスペルは、奴隷制度の中で生まれた黒人霊歌を基に、ブルース、ジャズへと流れていく。一方白人ゴスペルは、カントリーのブルーグラス系ミュージックへと流れていく。しかしいずれも、教会音楽なのである。

白人ゴスペルはあまり日本では知られていないが、アメリカでは根強い人気を保ち続けている。ステージのスタイルは、ホームカミング(同窓会)方式で、みんなが主役で、全員が舞台に上がりソロシンガーにハーモニーで絡んでくる。アメリカ大統領の演説会でも、大統領に後ろに多くの支援者が座り、大統領とともにカメラ映像に写る。アメリカの文化なのだろう。

さて、シンシア・クラウソンは、白人ゴスペルの中でも、歌唱スタイルが少し特異なシンガーだ。声質等も、パワフルではなく、ハワイを彷彿とさせるしなやかさにあふれている。カントリーゴスペルとは少し袂を分かつ存在で貴重である。

2015年6月28日 (日)

Grace Land(Paul Simon)


YouTube: Paul Simon - Graceland (from The Concert in Hyde Park)

サイモン&ガーファンクルが、キーボードのリチャード・ティーや、サックスのマイケル・ブレッカー、ドラムのスティーヴ・ガッドを率いてニューヨークでライブを行った後、ポール・サイモンは、アフリカン・ミュージックへと傾倒していった間がある。その後のイベントでは、アフリカのミュージシャンをバックミュージシャンに従え、さらにレディー・スミス・ブラクマンバーゾというアフリカの土着のコーラスグループをライブに参加させるなどアフリカンミュージックへの流れは決定的となった。そして、グラミー賞に輝いたアルバム「グレース・ランド」。この曲は、まさにポール・サイモンがデビュー当時から願っていた彼の音楽人生の究極の聖地を得た感があった。

因みに、レジー・スミス・ブラックバンバーゾだけが来日し大阪公演を開いたがその時に、ステージ前列3列目に陣取り彼らのコーラスを目の前で聴くことができた。

Paul Simon - Diamonds On The Soles Of Her Shoes
YouTube: Paul Simon - Diamonds On The Soles Of Her Shoes

彼らの踊りとコーラスは、アフリカの大地そのものだった。

2015年6月 5日 (金)

永遠の絆(Nitty Gritty Dirt Band)

Nitty Gritty Dirt Band - Will the Circle be Unbroken.wmv
YouTube: Nitty Gritty Dirt Band - Will the Circle be Unbroken.wmv

これぞ、ブルーグラス・ゴスペルの定番中の定番の曲。ライブでも最後のエンディングで、出演者全員が集合して大合唱する曲で、アメリカに伝わるトラディッショナル・ゴスペル・ソングである。

私が高校生の時に、「永遠の絆」というタイトルの3枚組のアルバムを知った。これも友人の兄が情報源。当時多くのビックアーティストが集合したアルバムだったが、このアルバムの主役こそニッティ・グリッテイ・ダート・バンドである。彼らは、カントリーのあらゆるジャンルの音楽を奏で、しかも全員がたくさんの楽器を操る。今でも毎年「永遠の絆」というシリーズのライブをやり続けており、毎回、いろんなメンバーが登場する。

私が友人と結成したジェットソン・スキッフル・バンドも、実はニッティ・グリッティ・ダード・バンドの雰囲気を受け継ごうとしたバンドで、彼らの曲はもちろん、POCO等、カントリー・ロック系の曲をたくさん演奏した。このころの日本では、フォークブームとなってきており、ほとんどが、井上陽水やかぐや姫、アリス等のコピーバンドであったが、自分達のグループだけは非常にマニアックで異彩を放っていたと今さらながら思う。