多様性の結束② 〜 京都からのメッセージ 〜
国際政治フォーラム「多様性の結束」の第1日目の午後から行われたテーマに即した各都市からのプレゼンテーションで、京都市を代表してスピーチを行いました。
私は、スピーチの構成を①平和を創出する視点、②文化都市に向けての京都市の取り組み、③多様性を提供する国際都市・京都、④多様性に結束への誓い、の4つの観点からスピーチを行いました。
平和は、民族・国家を超えて人類の願望です。平和は維持し、創造しなければなりません。これには間断なき挑戦が不可欠です。また、平和が破壊された時、破壊されそうになった時には、これを速やかに回復し、平和のために応戦しなければなりません。
世界文化自由都市の理念を永遠に堅持しつづける京都市が1000年以上も都市の力を衰退させることなく、維持し続けてこれたのは、多様な文化を吸収し昇華させてきた多様性の都市であったからであり、町衆の力がそれを支えてきたからに他ありません。
都市の繁栄、歴史遺産の継承も、すべて人間に光を当てたもので、なくてはなりません。イタリアのレンツィ首相は、先日京都に訪問された際、「文化を攻撃するテロが相次ぐ中、文化を過去の歴史遺産ではなく現在を生き、未来へ向かう指針にすべき」とのメッセージが伝えている通り、今世界に求められているのは、文化による多様化の結束です。京都は、ここに集った世界の都市と同様に多文化を受け入れてきた国際都市です。これからも、多文化共生と多様性の結束の舞台として未来に生き続けていきたいと固く誓いたい。
イタリアは、ダヴィンチやガリレオを生んだ知性とヒューマニズムの国です。一つの点で、円を描くことができます。しかし、2つの点で楕円を描くことができます。理想と責任と行動を同じくするここに集った世界市民のみなさんと多くの点(絆)を結ぶことで、平和と人権の文化創造のダイナミックな世界を共に描こうと呼びかけスピーチとしました。
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