5月18日、歴史と伝統を誇る京都市会の本会議場で、
第90代副議長に就任させていただき、就任に際し一言御礼の挨拶をさせていただきました。
その際私は、「
新しい民主主義」というメッセージを提起いたしました。
この4月の選挙で、それぞれの地域から新しい民意により選ばれた議員により構成されている
今期の市会は、市民の合意形成を担い新しい民主主義を創造する使命を担っています。
未来学者のアルビン・トフラーは、21世紀の民主主義を模索し3つの視点を世に問いました。1つは、
半直接民主主義、2つは、
決定権の分散、3つは、
少数意見の尊重という視点です。
文明が
第一の波である農業革命、
第二の波である産業革命を経て、
21世紀は第三の波である情報革命の時代になることを見据えれば、その方向性は必然的なものです。
従来の間接民主主義では飽き足らない最近の住民投票の動向は、直接住民が市政に参画していく現れでもあります。そこには議員の失望感が背景にあります。日本の法律学や地方自治学でも、半直接民主主義の概念はまだ提唱されていません。
また情報化時代には、ネットワークの時代となることから、従来の組織構造であるヒエラルキーは崩壊せざるを得ません。その帰結して決定権はトップがすべて担うのではなく分散化していくのです。それが決定権の分散です。
さらに、ネット社会の到来は、遠くの人が近くなり、近くの人が遠くなる現象が起こります。そのことは同時にネットワーク化が進み、さらに非組織化が進むことで、個々の意志が極めて重要な立場を持つことになります。
例えば、現代社会では、草の根の学者が、従来の権威ある学者を超える専門知識を持ち得る時代になってきています。
少数意見は時代を大きく動かすチカラとなってきているのです。更に言えば、
一人の小さな声が時代を変えるチカラを持っているのです。
私は、
新しい民主主義の創造に挑戦していきたいと決意しています。