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2017年7月 3日 (月)

レモン市場化する政治に都民がイエローカード

今後の日本の政治を占うとも言える東京都議会議員選挙が7月2日、「小池勢力」の圧勝で終わった。都民ファーストは議会第1党公明党は23名全員当選を果たした。選挙結果の分析は今後様々にされるだろうが、安倍総理率いる自民党のこの間の政治姿勢に対し、都民がお灸をすえたというのが大方の見方となっている。小池勢力が過半数を占めたことにより、今後は、どこまでも都民の視点に立って東京改革に果敢に取り組んでもらい。

今回の選挙結果について私も思うところが多い。先日、東京大学の武田晴人名誉教授が、ある雑誌に寄稿した「レモン市場化する政治」というコラムに目が止まった。氏は、経済学の議論にある「レモン市場」を上げ、現在の政治の劣化を憂いているもので言い得て妙である。レモンとは、アメリカの俗語で質の悪い中古車を意味しているという。品質が買い手にはわかりにくいために、不良品が出回る市場をレモン市場というそうだ。同様に昨今の政治も言わばレモン政治となっているとの警鐘である。政治にとって、情報公開説明責任は、最も重要な要件であるが、先の国会でも行政文書の存在!不存在?や、加計学園等に関して大きな議論となったように、

氏は、現在の政治状況を見る時、情報が隠されており共有化されていないために起こるものとしている。それぞれの立場言い分はあるにせよ、国民から見れば、情報は隠されたままで、透明性が十分に確保された状況にあるとは決して言い難いものである。それが内閣不支持率に即反応し、自民党へのイエローカードとなったものと考えられる。レモン色の如くイエローカードが都民によって出された事実を、政治に携わるものの一人として肝に銘じたい。そしてもう一枚イエローカードが出されれば、即刻退場のレッドカードになることを知らねばならない。本来あるべき政治家にとって、耳障りのよい甘い話は禁物であり、それが横行すれば政治は劣化する。レモンのように苦い酸っぱい厳しい国民からの話こそ、政治家は聴く耳を持たなければならない。益々、政治家には、哲学と文化に裏打ちされた高い志と価値観が要求されてくる時代であると言えまいか。

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