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2012年3月

2012年3月16日 (金)

市長総括質疑

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3月15日及び16日は、京都市会2月定例会の予算特別委員会の市長総括質疑。私は16日に、門川市長に対し質疑を行いました。写真は、インターネット同時中継で放映された画像です。

質疑の項目は、①原発に依存しない社会の構築をめざし、再生可能エネルギーの利用拡大方策について、②動物愛護行政と愛護憲章制定の課題について、③水道料金改定を議論する審議会について、④新景観政策の今後の課題について、です。

再生可能エネルギー政策の推進については、以前から住宅用太陽光パネル設置への助成制度、水垂埋め立て処分地へのメガソーラー発電の設置に取り組んでいる京都市ですが、このほど、国のグリーンニューディール事業基金を活用し、水道施設及び環境保全センター施設内に、メガソーラーの設置整備を求めたところ、実施に向けて検討するとの前向きな答弁を得ました。

また、動物愛護行政については、愛護センターが、京都市と京都府の両方に設置されていることから、これを機会に、府市協調パネルで、協議検討を行い、府の役割と市の役割を整理し、誰もが利用しやすい施設となるよう求めました。また、設置場所である地元地域の課題についても言及し、駐車場がないことを指摘し、利用しやすい環境整備を求めたところ、近くの市の土地を活用する方針であるとの答弁を得ました。

また、新景観政策の課題については、特に以前から訴えてきた夜間景観形成への方策、また動体の景観の研究について求め、ハイレベルな景観政策を今後もより進化させるべきと訴えました。

2012年3月14日 (水)

震災から一年。東北福島から日本再建へ。

3.10全国代表懇談会(福島県)

3月11日東日本大震災から一年。その前日の10日東日本大震災で被災した福島県で、公明党全国代表懇談会が開催され、私も参加させていただきました。福島、宮城、岩手の三県の代表の方々の復旧復興に向けた死にもの狂いの奮闘の様子を聞かせていただき、心を新たにした次第です。

福島は、地震と津波災害だけでなく、原発事故、さらには、豪雨、豪雪、風評被害と7重苦。しかしこれから一番心配なのは、風化。来賓として参加された福島県知事の「風化との戦いがこれからだ」との痛烈な言葉に表現されるように、1年が経過し、2年3年と経過するたびに忘れることの怖さを実感。

東日本の復興なくして日本の再生はありません。東北の地から新たな決意で出発します。

2012年3月 7日 (水)

動物愛護憲章

過日の京都市議会本会議で、我が公明党市会議員団の代表幹事である曽我修議員(伏見区選出)が、代表質疑において、「京都市動物愛護センターの整備」について質問を行いました。動物管理法から、動物愛護法への法改正があり、5年毎の見直しが行われる年が本年。国会でも今、ペット業者への規制、ペット霊園問題、等を背景に、動物愛護法改正の議論が沸騰しています。

こうした中、京都市に此の程1億円のご寄付をいただくことになった。1億円の篤志者は、「動物愛護推進のために有効活用してほしい」との願いとのこと。平成24年には、永年要望してきた動物愛護センターの整備予算が計上され、いよいよ2ヵ年かけて整備が行われることになります。センター設置は後発ではありますが、動物救急医療施設やドッグラン公園も併設するなど、極めて先駆的な施設が期待できます。

施設ができたとしても、センターを中核施設として、市民に動物愛護の理念と行動が醸成されることこそが重要です。その意味でも、曽我議員の質問は、的を得たものといえます。

この動物愛護憲章については、我が国では類を見ない挑戦ですが、私自身は、以前からこの思いを深くしておりました。動物愛護の政策に直面してかれこれ15年。そのころは議員でも動物愛護政策のスペシャリストはいませんでしたが、多くの動物愛護団体の方々との交流やネットワークを通じて、いろいろと教えていただくことができ、恐縮にも今や動物愛護地方議員の会西日本代表をさせていただいており感謝に絶えません。京都市長が、新たな挑戦に一歩踏み出されたことを契機に、私も、今一度、動物愛護憲章の制定に向けて努力したいと思う。

私が2009年に動物法ニュースという関係団体小冊子に寄稿した文を掲載させていただきます。ご一読いただければ幸いです。

 

 


動物法ニュース 2009年1月 動物愛護と地方議員 動物愛護地方議員の会 副代表(西日本代表) 京都市会議員 大道 義知


 動物愛護の推進と動物福祉の向上を目指して草の根運動に邁進されておられます関係者の皆様、はじめまして。動物愛護地方議員の会の副代表をしております大道義知と申します。動物愛護の理念の函養のために、「動物愛護と地方議員」というテーマについて述べさせていただきます。
 今日の情報化やグローバル化にある社会の変化は、私たち人間に新たな価値観の創造を求めています。食品の偽装表示問題や公務員の不祥事等の問題が、毎日のようにマスコミ報道される異常な世相は、まさにモラルハザードの時代といっても過言ではありません。確かな未来を望む時、近視眼的な枝葉末節の議論を超えて、倫理観の確立という大命題に対して、真正面 から取り組まなければならない時代だと思っています。
 プラトンは、「真実に哲学するものが政治的支配の地位につくか、現に権力を持っている者が、真実に哲学しなければ人類の不幸はやむことがない」と明言しました。また、インドのJ・P・ナラヤンは、「これまでの変革は根底からの変革ではなかった。それは心から出た変革ではなかったからだ。個人個人の価値観が変わらずして社会の根底からの変革はありえない」と提起しています。その意味で、動物問題に対しても、対処療法的な視点で対応するのではなく、まずは根本的な自分自身の中に「動物愛護」という哲学をどう確立するかを最優先にすべきだと思っています。
 私は、動物問題を人権問題として捉えています。それは地球環境問題を人権問題と捉えることと同等の考え方です。さらに行動指針として欧州企業憲章の理念でもある「Think Small First」(シンク スモール ファースト)という考え方に共感を持っています。
 この「小さなことからまず考えよう」という行動指針は、私たち政治家にとって極めて重要な政治視点であると思います。動物愛護の問題は、地方行政レベルではまだまだ小さい政策領域です。民主主義は多数決という考え方は過去の思考です。今は、少数意見を尊重する政治の枠組みや受け皿が必要な時です。だからこそ私は政治家が、人間社会の間(はざま)で陰に隠れていた動物問題などの小さな問題を、政治の表舞台に押し出すことが重要だと考えるのです。
 こうした哲学をさらに行動規範として推し進めていくためには、「対話」という人間だけが持ちうる最大のコミュニケーションツールを駆使することが不可欠だと思います。そのプロセスの中に、「動物との対話」や「自然との対話」への方向性が見えてくるものと確信しています。私が十五年前から、動物愛護ボランティア団体の方々と対話し、地方議員同士の連携を図るために動物愛護地方議員の会に参加し活動してきたのも、人と動物の共生という大命題の根本解決には、人と人との対話によるネットワークがなければならないと感じたからです。
 今、法律改正がなされかくちほうじちたいで「動物愛護推進計画」や「行動指針」の策定が進められてきていますが、私は、それを下支える精神的基盤である人間の倫理観を確立するための環境作りが不可欠だと思います。その意味で、「義務」を求める法整備だけでなく、「権利」としての理念が高らかに宣言する憲章制定があってこそ、はじめて動物愛護の理念が根付いていくものと確信しています。その意味で私は近い将来、各地方自治体レベルで「動物愛護憲章」が、市民の草の根レベルで制定される時が必ず来ると思います。
 私はそのためにもCool Head & Warm Heartという平和学者ガルトゥング博士の言葉を肝に銘じ、地方議員の立場で今日も直面 する動物愛護行政の課題に対して、熱い心と冷静な判断で、立ち向かいたいと決意しています。



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