今年5月25日、京都市がアメリカの慈善事業団体の
ロックフェラー財団から「
世界100のレジリエント・シティ」として選定されました。私は、世界の都・京都として災害に強い都市づくりのために本格的な戦略の必要性を先の9月30日の京都市会代表質問において取上げ、京都市長に対し今後の対応方針を質問し、京都市が一歩踏み込んだ取組を明らかにしたことで翌日10月1日の京都新聞でも大きく報道されました。
そこで、
レジリエント・シティについてシリーズでその概要について記載します。
レジリエントとは、「
回復力」「
対応力」等の意味の心理学の言葉ですが、昨今防災・減災政策においても災害に強いまちづくりを推進する観点から使われるようになってきました。災害に強いことはもちろんのこと、災害が発生した場合でも速やかに復興、回復することが都市に求められています。
ロックフェラー財団は、2013年に財団設立100周年を記念して100の
レジリエント・シティ・プロジェクトを立ち上げ、2013年から3ヶ年で公募により選定する100の都市に対して、
総額1億ドルの
財政支援や
技術的支援、
選定都市相互の情報交換の場等を提供することにより、世界中にレジリエント・シティの構築を目指しています。2013年には30都市、2014年には33都市、2015年には京都市をはじめ37都市が選定されました。因みに、日本では
京都市と
富山市のみです。また、
京都市との姉妹都市では、
ボストン市、パリ市、グアダラハラ市が選ばれた他、
京都市が会長事務局を務める世界歴史都市会議参加都市では、
メルボルン市、メキシコシティ市、ローマ市、アクラ市、アテネ市、バルセロナ市、ボストン市、モントリオール市、パリ市、ケープタウン市、グアダラハラ市、ルクソール市、ハーグ市が選定されています。
選定されるには、産業界、学術界等、専門的見地から様々な分析がなされた上で、プレゼンテーションを通じて評価されるものです。選定後には、市民に対する
ワークショップの開催や、リーダーシップを担う
レジエンス統括監(CRO)の設置、
レジエンス戦略の策定、
レジリエンス戦略の実行と具体的な取組が求められることになります。
先の本会議での私の質問に対し、
門川大作市長は、「
2018年1月にワークショップを開催し、4月の組織改正で、レジリエンス統括監を新設するとともに、2019年には戦略を策定する」と明言しました。
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