5月16日、内外情勢調査会の定期講演会が開催され、作家の
童門冬二氏の「
黒田官兵衛~知と情の軍師~」と題しての講演を聞く機会に恵まれました。
講演の中で、童門冬二氏は、日本歴史の中で軍師、参謀のあり様について「ほとんどが主人に仕えるべき軍師や参謀が結果的に主人を滅ぼしている歴史が多い」。「しかし黒田官兵衛はそれとは異なる生き様である」と指摘され、黒田官兵衛の歴史を紐解きながら多角的に人物論等を展開。
官兵衛の鋭さは、当時それぞれのリーダーが、地方人・国民・国際人という3つの視点の中でとらえればほとんどが、地方人としてのリーダーで、国民的視点や、ましてや国際人というグローカリズムの視点で民を収めようと考えているリーダーが不在の中で、唯一黒田氏がその先見的な視点を持ち合わせていたことを指摘されていました。また九州の福岡、博多の歴史を中で、「異見会」なるものを黒田家の伝統して組織化したことを紹介され、現在の組織論やリーダー論を広く展開。黒田官兵衛の人物像は、まさに今の時代を拓くリーダーに必要不可欠な資質を提起しているようで有意義な講演会となりました。
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