京都をつなぐ無形文化遺産「京の食文化」
京都市では、平成25年度から「市民が残したい、京都をつなぐ無形文化遺産制度」を創設するため、その第1号として「京の食文化。大切にしたい心、受け継ぎたい知恵と味」として、その案が此の程示されました。本年4月には、京都の食文化継承普及プロジェクトチーム会議を開催し、以後2回の審査会を開催され、8月には市民意見募集(パブリックコメント)をとられ、今後第3回目の会議を開催される予定です。
案では、「京の食文化が育まれた背景」「京の食文化が持つ特質」「暮らしが育む食文化」「暮らしを支える食文化」「暮らしを彩る食文化」「もてなしの食文化」のカテゴリーで論点整理をされ、京の食文化に言及されています。とりわけ「もてなしの心」では、五色(青・黄・赤・白・黒)、五味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)、五法(切る・焼く・煮る・揚げる・蒸す)、五感(視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚)で愉しむ京料理を作り上げ、それに付随し、器、料理屋、寺院、お茶屋、仕出しの文化が生み出されたことも指摘。
また、京の食文化の具体的な内容では、おばんざい・おきまり料理・行事食・儀礼食・麺類・すし・野菜・漬物・乾物や豆腐等・塩干物等・味付け・市場・道具・お茶・お菓子・清酒・京料理・料理屋・仕出し・しつらえ、がカテゴリー化されている。今後、より市民的広がりを持った議論が展開されることを期待したい。
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