京都市交通100周年
京都市公営交通事業が、スタートしてから今年で100周年を迎えることになりました。100周年を記念し、梅小路公園で10日イベントが盛大に開かれました。
その歴史は、古く日露戦争にまでさかのぼります。京都のまちを近代化する三大事業からそれははじまります。三大事業とは、第二疏水の建設による水力及び電力の確保、水道の施設整備による衛生環境の改善、烏丸通り、東山通りの道路拡幅と電気鉄道の運行の3つです。鉄道工事は明治44年に着手、翌45年には、烏丸線、四条線、丸太町線、千本大宮線が営業を開始。営業当時は、軌道延長7.7㎞、車両数99両、運賃は一区間2銭。一日4万人の乗客数がありました。以後拡大路線で大正時代には、一日26万人の乗客数となっています。
戦後復興期には全盛期を迎え、昭和33年には、軌道延長が76.8㎞となり、昭和34年には車両数が357両、昭和38年には一日61万人、年間2億2千万人以上の方々が利用することになりました。しかしその後、交通渋滞等の問題もあり、年々縮小し市電は、昭和53年9月30日にその役割を終えます。
一方市バスは昭和3年から営業を開始し、トロリーバスは、昭和7年からスタート。そして現在の地下鉄へと100年の歴史を刻んでいます。
移動の権利は等しく国民に保障されているものですが、公共交通機関の発達は、そうした人間の移動を支える大きな役割をもつ社会資本です。高度成長期に整備されてきたこうした社会資本は、今後高齢社会と相まって、老朽化が著しくなってきます。防災の観点からも老朽化対策が今後益々重要になってきます。
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