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2011年10月30日 (日)

中学校1年・2年に武道、ダンスの必修化

学習指導要領の改訂により平成24年度から、中学校1年生、2年生の保健体育科目において、武道とダンスが、必修化になり、教育現場では、来年度に向けて様々な課題に対応するための検討が進められています。

京都市教育委員会では、現在まで選択制により、武道とダンスの教育を進めています。73中学校の内、柔道(62校)、剣道(3校)、相撲(11項)・・・(複数実施校を含む)が実施されているように全国的にも、ほぼ柔道が主だと思われます。その場合、最近、学校管理下の指導中に重症事故で裁判に至るケースも多くなってきており、今後きめ細かな対応が求められます。

内田良名古屋大学大学院准教授は、平成58年から平成22年までの27年間で、学校管理下の柔道活動中に起きた死亡事例が114件に及ぶと指摘しています。平成12年より平成21年までの中学校の部活動に関する死亡確率(生徒10万人当たりの死亡生徒数)では、柔道が、2.376人と突出して高い状況。因みにバスケットボール(第二位)では、0.371人です。

平成9年9月4日の最高裁判決では、「学校教育としての柔道の指導、特に、心身共に未発達な中学校の生徒に対する柔道の指導にあっては、その指導に当たる者は、柔道の試合又は練習によって生ずるおそれのある危険から生徒を保護するために、常に安全面に十分な配慮をし、事故の発生を未然に防止すべき一般的な注意義務を負うものである」と指摘されている。

練習時における安全配慮義務については、平成22年7月14日付けで文部科学省が「学校等の柔道における安全指導について」という依頼通知が徹底されている。それによれば、①指導の前に児童生徒等の健康状態について把握するとともに、指導中の体調の変化等に気を配ること。また、児童生徒等が自身の体調に異常を感じたら運動を中止することを徹底させること。②指導に当たっては、児童生徒等の技能の段階に応じた指導とすること。特に初心者には、受け身を安全にできるよう指導を十分に行うとともに、その動作に注意を払うなど、十分な配慮を行うこと。③施設や用具等の安全点検を行うなど練習環境に配慮すること。④事故が発生した場合の応急処置や緊急連絡体制など対処方法の確認と関係者への周知を徹底すること。

今後、柔道必修化の来年度実施に向けて、保護者にとっても重要な視点です。

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