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2009年6月27日 (土)

歩行者優先憲章(時代ニーズはア・イ・ウ・エ・オ)

京都市会まちづくり常任委員会が25日に開催され、都市計画局から「歩くまち京都」を創出していく観点から、公共交通戦略の説明がされました。各議員からも細かい施策について質疑や議論がありましたが、私はその戦略の中で「歩行者優先憲章」の制定について質疑を行いました。京都市には昭和31年に制定された京都市民憲章と、地域社会で子育てを応援する理念を啓発する観点から1年前に制定された子育て憲章の2つの憲章を現在持っています。

憲章は、条例や法律と異なり、市民の決意を示す言わば宣言的な規範です。したがって、憲章制定過程においては、少なくとも市民の理解と協力、そして、何よりも「憲章をつくろう」という市民の発露がなければ画龍点晴を欠くものとなります。市会議員の立場を与えていただきその業務に携わるようになってから、条例でも法律でも、国や自治体等のお上から規制されるべきものではないと常々思うようになりました。確かに法律は必要ですが、法律に縛られるべきものではないということです。反社会的な意味で言っているのではありません。その意味で、義務としての規範と、権利としての規範とは、自ずから性質を異にするものだと考えています。今回、審議会で議論されている憲章草稿案が示されましたが、残念ながら内容は、条例的な意味合いが強く、義務としての規範の意味合いが非常に強いものとなっているように感じます。

そもそも「歩いて楽しい」のは誰を指しているのでしょうか。誰が主体になっているのでしょうか。この視点が明確でなければ、憲章化も条例化についても議論が進まないと思います。そこで、「歩いて楽しい」ということを考えてみましょう。人を「楽しく」させる媒体は、衣食住の中で、何に力点を置かれているのでしょうか。歩いているだけで楽しいと感じるというのであれば、そのキーワードは「健康」であるでしょう。「こうして歩けること自体本当にうれしく楽しい」という気持ちです。歩いて楽しいまちのモデル地区等に住んでおられる市民からすると、毎日歩いていても、それが楽しいかどうかについて特段に意識はしないものです。むしろ、歩いて暮らせるまちが便利で安心という意識があるでしょう。そこでのキーワードは「快適性」ではないでしょうか。また、京都に観光等でこられる観光客や外国人からすれば、まさに、景観やお店などの雰囲気そのものを媒体と考えるのではないでしょうか。このキーワードが「独創性」です。このように、歩いて楽しいまちと言っても、多種多様な考え方があります。

そうした市民意識の中で、憲章を制定するわけですから、やはり、市民の権利として更に議論をし、市民協働の憲章づくりが求められますし、そこまでに今しばらく意識が醸成されない場合には、取り急ぎ宣言を行った上で、対応することが望ましいのではないかと考えています。私自身は、次世代のキーワードとしてア・イ・ウ・エ・オを提唱しています。ア=アメニティ(快適性)、イ=インテリジェンス(知的志向)、ウ=ウエルネス(健康志向)、エ=エコロジー(環境志向)、オ=オリジナリティ(独創性・地域志向)の5つです。時代が求めているニーズを十分に分析した戦略であってほしいものです。

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