京都市長4選不出馬
16日の午後、桝本京都市長が17日の定例記者会見の予定を変え前日に、急遽緊急の記者会見を行った。その日の朝刊(京都新聞・読売新聞)に「桝本京都市長4選見送り」と次期京都市長選挙に不出馬の記事が掲載されたためである。
かねてからの持論であった「政令市の首長は3選まで」との意志を貫いたことになる。京都市長の要職は京都市特有の政治状況等を原因に、他の自治体と比較しても相当激務であることは間違い。歴代市長が健康を理由に辞職されたりしてきた経過を見ると桝本市長は、この12年間まさに元気都市を標榜する市長にふさわしく元気な市長だったと言えるだろう。環境・観光・景観・福祉・防災など多くの実績を残した市長として後世に伝えられるだろう。
今後は、田邊前市長さらには桝本市長を支えてきた市長与党(自民党・民主都みらい・公明党)の議員団が、次期市長候補を市民の目線に立って、市民とともに擁立することが急務である。現在の京都市政における課題は山積しているが、それは一自治体レベルに収まるものではない。今や国家レベルで「次世代社会」のビジョンを創造し、現実に確かなものにしていく作業が求められている。2010年を境に次代は大きく変化を遂げると言われているが、その意味でこの10年間は非常に重要な時代である。その意味でも次期市長には、世代をつなぎ発展させていける希望のビジョンを京都市民に提示することが求められる。桝本市長が「国の政治的な構図を地方に当てはめ、対立候補を立てなければならないというのはいかがか。国のコピーが京都市で行われるのであれば、何のための地方自治だ」と叫んだように、地方自治の未来を預かる世界に冠たる京都市長は、「市民の、市民による、市民のための市長」でなくてはならない。
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