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2018年10月18日 (木)

エスカレーターの下り化②

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Images_210月16日と17日には、市長総括質疑が行われ決算委員会で議論された課題に対して総括的な質問を行いました。私は2日目の17日に登壇し、「バリアフリー政策の更なる進化」「政策評価制度」「SDGsの取り組み」の3点について質疑を行いました。特に、バリアフリー化の更なる推進については、来るべき超高齢社会の未来を見据え、エスカレーターの下り化について問題提起を行いました。

わが国の戦後の社会資本は、高度成長期とあいまって元気な成人、働き盛りの人を中心としたスケールで都市がデザイン化されてきました。ところが、近年の少子高齢化の時代では、様々な不具合が生じてきており来るべき未来を見据えた都市のデザインのシフト化が求められています。たとえば、4車線4メートル道路を横断する横断歩道の歩行者用信号機は、おおむね24秒で設定されているそうです。これは、1秒間に1メートル歩く人を前提に設計されたもの。しかし、高齢者や障害者の多くは24秒ではわたりきれないのが実情で、最近では多くの方から横断歩道の秒数を長くしてほしいとの要請が寄せられるようになってきています。

こうしたことから、エスカレーターについても現状を認識し未来を見据えたシフト替えの必要性を訴えました。上りのエスカレーターと下りとでは、明らかに下りのほうが危険度が高いとされています。70歳以上の半数がかかるといわれている「変形性膝関節症」の患者は、下りの階段で痛みが強く危険と医学的にも指摘されています。実際に、高齢者や視力の弱い方、障がい者、妊産婦の方々などにとっては、下り階段はきわめて恐怖感を感じておられます。

こうした背景をうけて、今全国的に「下りエスカレーター化」への見直しがされてきています。福岡市の市営地下鉄では、一部上りエスカレーターを下りに切り替え喜ばれています。こうした結果は市政モニターのアンケートでも76%が「よいと思う」との結果が出ています。

現在の京都市営地下鉄では、地下鉄烏丸線15駅に51基東西線17駅に69基のエスカレーターが設置されていますが、烏丸線では、下りが10基、東西線では、下りが19基と、上りと比較しきわめて少ない実態です。しかも下りエスカレーターがひとつもない駅は烏丸線では、「松ヶ崎」「北山」「鞍馬口」「丸太町」「京都」「九条」「十条」「くいな橋」「竹田」の9駅、東西線では、「石田」「椥辻」「二条城前」「二条」の4駅もあります。

外国では下りエスカレーターに配慮されていますが、観光都市としてもこうした状況は早期に調査を行い、早急に改善を図るべきと強く要請しました。あくまで利用者の安全安心を確保した上での事業化でなくてはなりません。上りエレベーターは今日まで、ホーム内に多くの人が滞留することを防止するためにも列車到着後には速やかに改札口へ誘導するために設置されてきたものでもあります。しかし、ホーム内の事故を防止するため、ホーム可動柵、安全柵などの整備を進んできています。こうした状況を踏まえ、今後しっかりと研究検討する重要な課題ではないかと考え積極的に検討すべきです。市長からは「大変重要な視点だ。今後研究検討をしたい」との答弁がありました。

これからも持続可能な都市の構築に向けて取り組んでまいります。

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