未来学者アルビン・トフラー死去
激動の20世紀から、情報化社会の到来となる21世紀を予見していたアメリカの未来学者アルビン・トフラーが6月27日に死去したことが伝えられた。享年87歳。トフラーは、第三の波である情報革命の時代の到来予測とともに、時代社会の変化の未来図と、民主主義の政治のあり方にまで言及。私が20年以上も前に、初めて彼に出会ったのは名著「第三の波の政治」である。彼は、書の中で、第三の波の時代に必要不可欠な政治要素として、①半直接民主主義、②少数意見の尊重、③決定権の分散、の3つの視点を示している。当時この書籍を読んだ時は目からウロコであり、まさに衝撃であった。何よりも市会議員に当選した直後であったことと重なり、私のその後の政治信条の基盤はトフラーの視座から得たものが大きい。
参院選を前にトフラーの死。文明は更に大きな次のステップに突入するかもしれない。第一の波が農業革命、第二の波が産業革命、そして第三の波が情報革命である。第三の波の次の第四の波は、人間革命かもしれない。人間の価値観あるいは市民の価値観が大きく再構築されるゆく文明になることになろう。その意味で、世界市民という価値観が一層注目をされる時代である。
予想できる未来学者は、残念ながら日本にはいない。心からご冥福を祈りたい。
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