« 不適格マンション問題 連続セミナー | メイン | 第三次市会改革検討小委員会 »

2007年9月 4日 (火)

農水相辞任に思う

農水相がまたまた辞任した。国民からは「いったいどうなっているのか」、「もういいかげんにしろ!」と怒るよりも、あきれ果て、あきらめの極地である。先月内閣改造で新出発した矢先のことでまったく政権与党には、大きな打撃であることには間違いない。従前の政治状況であれば、政党自身に自浄作用が働いていたが、未来学者であるアルビントフラーたちが指摘するように、明らかに情報化時代における政治の方向や、知識社会が織り成す波に政治はどうあるべきかなどのテーマを政治に携わるものは真摯に受け止め、次への行動に移さなければならない転換期にきており、その意味では一人に政治家の言動が国家を動かす時代にまできていることを注視する必要がある。つまり組織の時代ではなく、一人の時代になっているのである。それゆえ一人の政治家の完成度に焦点が当てられることは自明の理である。また自民党の失態だからと対岸の火事と民主党が認識しておれば早晩同じことが繰り返されることを肝に銘じるべきである。

今夏の参議院選挙において自民党が惨敗したことをうけ、日経ビジネスのネットにブログを書いている宗文洲(そう ぶんしゅう)氏の言葉が新鮮に思い出された。「政治という言葉には正しい文人が水を治めるという意味があります。太古の中国では黄河流域に生息する人々の生活を一番脅かしていたのは洪水でした。政治とは堤防を作り洪水から住民を守ることでした。政治家にはビジョンや理念も大事ですが、それは住民の生活を守ってからの話です。しかしここ数年来、日本の政治家はビジョンや理念を過剰に強調し、それを表現するための台詞とパフォーマンスに大切な時間と労力を注ぎすぎたような気がします。」、そして「閣僚に不祥事が相次いだことからわかるように、リーダーに必要とされる能力の基本的な部分は人事力だと思う。つまり人を見抜く力が欠けているとまで言っております。政治の原点に今こそ今一度立ち戻って、対処してほしいものだ

宗文洲氏は「明らかに政治の基本への回帰の始まりであり、政治バブル崩壊のはじまりでもある。間違いなくもう一つの歴史の転換点である。悪い方向でなくよい方向への転換である」と指摘している。誠に至言である。日本の政治家は岡目八目の意見に耳を傾けるべきであろう。

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

コメントは拒否されました。

Lekumo ビジネスブログ またはその他のOpenIDでログインしてください

アクセスランキング

Google
WWW を検索
このブログ内を検索