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●平成16年 3月
公明党の大道義知でございます。私は公明党京都市会議員団を代表し、真の市民派市長である桝本市長が今般提案されております。平成16年度予算案について先の市長選挙を総括しながら質疑を行うものであります。
その前に先月末、丹波町で発生した高病原性 鳥インフルエンザ感染拡大問題について一言申し述べたいと思います。日を追うにつれ、鳥の未曾有の大量死、他府県への感染拡大、風評被害と、深刻な問題となっております。本市においては、発生と同時に、府と連携して直ちに対策本部を設置し、消費者や関係団体への的確な情報提供、影響を受けている生産者並びに関連中小企業者への、経済的支援の検討など、万全の体制で臨まれてきており、関係者のご努力に対し心より敬意を表する次第であります。
私たち公明党も直ちに、 府本部内に対策本部を立ち上げ3月1日には山田知事に対し、感染経路の徹底解明や、風評被害の防止などの取組強化を求める緊急要望を行ったところであります。
どうか市長におかれましては、「安心・安全の京都」を構築するため、府市協調の各種緊急対策に全力で取り組んでいただきたいことを、まず冒頭に強く要望する次第であります。それでは質疑に入ります。
【マニフェストと市長に求められるリーダー像について】
【平和な社会の実現に向けた取り組みについて】
【市民の投票機会の拡大について】
【平成16年度予算案について】
【戦略的予算編成システムによって編成された福祉予算について】
【税金のムダ遣い一掃について】
【財政収支見通しの公表について】
【文化芸術振興について】
【文化担当政策責任者の創設について】
【公共空間における文化芸術形成指針の策定について】
【文化芸術振興条例制定に向けた取り組みについて】
【子どもが文化芸術に触れる機会づくりについて】
【電子自治体の構築について】
【地域経済活性化の戦略について】
【雇用創出の戦略について】
【南西部創造のまちづくりについて】
【マニフェストと市長に求められるリーダー像について】
まずは、「2期8年の実績」と「市政の継続」、そして光り輝く京都を実現するためのマニフェストによって、見事当選を果たされました桝本市長に対し、公明党京都市会議員団を代表いたしまして、心よりお祝いを申し上げる次第であります。
公明党は桝本市長が今日まで市民参加推進条例の制定に見られるように、市民とのパートナーシップのもとで、乳幼児医療費助成制度の拡充など、福祉・教育・環境分野の政策を、力強く推進してこられ、またその一方で聖域なき行財政改革を、断行されてきたことを高く評価し、そして今後も桝本市長にリーダーシップを発揮していただきたいことを強く念願しながら、他の与党会派をはじめ光り輝く京都をつくる会に結集された良識ある多くの市民・団体の皆様とともに今までに倍する熱い思いで支援をし、選挙戦を戦い抜いた次第であります。
そこで最初に、京都市長選挙に関連し、3点お尋ねいたします。
1点目はマニフェストと、今後の市長に求められるリーダー像についてであります。
今回の選挙戦で市長は、2期8年の実績を踏まえ、市民への約束である新たな111項目のマニフェストを打ち出されました。世論調査でも、「マニフェストや政策を重視する」との声が、4年前の選挙と比較し、今回58.9%と大きく伸びており、マニフェスト選挙が着実に浸透してきていると思います。
しかしどこかの政党と違いマニフェストも政策実現してこそ意味があります。
私たち公明党は、昨年の衆議院選挙以降、国民の皆様にお約束した100項目のマニフェストを達成するため、党内に「マニフェスト実現推進本部」を立ち上げ、実現に向けた取り組みをいち早くスタートさせたところであります。
このたびの国の新年度予算では、私どもがマニフェストで掲げた年金制度改革や、児童手当の小学校3年生までの支給対象年齢の拡大、さらに公務員の6ヶ月通勤手当への是正等、すでに31項目を実現、進行中のものは68項目と、国民の皆様とのお約束を着実に果たしてきております。また、お約束したマニフェストについては評価基準を決め内容を精査しつつ、定期的に評価し公表しながら進捗を図ることにしております。
市長は、今回示された111項目のマニフェストを、早期に策定される第2次推進プランに反映させ、必要な経費と目標年次についても、明確にされると伺っておりますが、何よりも重要なのは、計画の実効性を担保する財政プランの策定と推進体制の強化であります。とりわけマニフェスト実現の進捗状況を市民にわかりやすく公表していくことが重要です。その意味で私は例えば「マニフェスト実現推進本部」のような全庁的な組織を立ち上げ、政策実現に向けた取り組みを強力に推進し、達成および進捗状況を市民にわかりやすく公表すべきと考えますが、いかがですか、お答えください。
変革の時代にあって、今リーダーに求められているのは、「創造力」と「ビジョン」、「決断力」と「行動力」、そして「人格」と「慈愛」であると言われています。
市長におかれましては、どうか2期8年の実績は実績として新しい時代に対応した新感覚と、新たな理念で変革の時代を切り開く改革のリーダーであっていただきたいと思います。市長は新たな時代に対応する首長として、3期目のスタートにあたり、どのような理念で臨まれるのか、市政運営の新たな方針をお示しください。また選挙でお約束されたマニフェスト実現のためにどのような決意と体制で望まれるのか、併せてお答えください
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【平和な社会の実現に向けた取り組みについて】
2点目は、平和な社会の実現に向けた取り組みについてであります。今回の選挙は、国連決議に基づく国際社会の総意であるイラク人道復興支援が大きくクローズアップされた中での選挙戦でもありました。9.11同時多発テロ以降、国際社会は、「平和」という人類の永遠のテーマを再構築しなければならない時代に直面しております。平和の維持・回復・創造というテーマは政治に携わるものとして永遠のテーマであり平和な社会の実現は、人類の願望であります。しかしそれには、平和の行動なくして創造できるものでは決してありません。その意味で、国家間の対話を進めることは重要なことでありますが、私は、家庭や家族、地域社会という小さい単位での身近な平和行動にこそ平和創出の鍵があると思うのであります。国連のチョウドリ事務次長は、世界平和に取り組む上で、「家庭」や「家族」が極めて重要な役割を果たすことを強調しながら、次のように訴えています。
「社会と積極的にかかわる家庭からは自立し創造力のある困難に立ち向かうことのできる人間が育ちます。平和の文化のメッセージと、寛容・相互理解・多様性を尊重する価値が、家庭で幼少期から教えられるなら、数十年先の世界においては対立と暴力の蔓延する今日の社会は大きく変化するはず」と・・・。
まさに、身近な草の根の平和行動の中にこそ、世界平和創造への潮流があると確信するものです。
市長はこの度のマニフェストで、世界文化自由都市宣言の精神を基調とする世界平和のメッセージを、世界歴史都市連盟を舞台に展開すると表明されております。ボーダレスの時代にあって、また地域主権の流れの中で、平和都市を標榜し、世界の憧れの地である京都市が独自の「平和のメッセージ」を発信することはきわめて重要な意味をもつものと思います。しかし平和行動の主体者は、都市そのものではなく、あくまでそこに住む平和を願う人間自身でなくてはなりません。その意味で「家庭や家族」、そして「女性」や「子ども」をキーワードにした独自の平和のメッセージを発信すべきであります。市長は、平和な社会の実現に向けて今後どのような視点で行動されていかれるのか。平和行動の今後の取り組みについて具体的にお示しください。
【市民の投票機会の拡大について】
3点目は市民の投票機会の拡大についてであります。今回の選挙は史上4番目に低い38.58%という低投票率でありました。候補者それぞれに政策の違いがなく市民にとって、争点が若干不明確であり、選択肢がなかったのではないかと言われています。
さらに現職有利との意識が働いたことや、無党派層の拡大、有権者の価値観の変化等も影響して、低投票率となったのではないかと思われます。
投票率が低かった事実を市長やわれわれ議員も、真摯に受け止めなければなりません。
市民の投票機会を保証し拡大することは、市長としての当然の責務であります。その意味では、今回、東山区で行われた電子投票のモデル実施は、大きな役割を果たしと言えるのではないでしょうか。
また今回から実施された期日前投票も市民の投票機会の拡大に少しでも寄与したものと思います。
そこでお尋ねいたします。今後本市は、市民の投票機会の拡大をどのように図っていかれるのか。特に電子投票制度の拡大について、どのような方針で取り組まれるのか、答弁を求めます。
併せて、平成10年の参議院選挙から支所でもできるようになった不在者投票も今後期日前投票となったことから、様々な克服すべき課題はあると思いますが、ぜひとも出張所等においても一定の改善を図り、実施していただきたいことを強く求めるものであります。この問題は、京北町合併後のことを考えても非常に重要な課題でありますので、検討をお願いしておきます。
【平成16年度予算案について】
次に平成16年度予算案についてお尋ねいたします。今回の予算は、本市財政が持続可能なものとなるよう、政令市ではじめて導入された、京都市版行政評価システムを活用した「戦略的予算編成システム」によって編成されました。
景気も緩やかに、上向きになってはきているものの、地方交付税と、臨時財政対策債の大幅な見直し、三位一体の改革による4000億円の国庫補助金の廃止等によって地方自治体にとっては、かってないほど困難な予算編成を余儀なくされたものと思います。
そうした中、「市民サービスの水準の急激な低下を招かぬよう、さらには厳しい経済環境下での市民の負担増は極力さける」との方針で124億円の公債費の平準化と、100億円の財政健全化債の活用など特別財源対策として278億円を捻出され前年度比1.3%増の5年ぶりに前年度を上回る、景気回復に配慮した積極予算を編成されたことは、高く評価できるものであります。
しかしながら財政状況は平成14年度末の一般会計市債残高が1兆円の大台を突破しており、未だ非常事態宣言下にあるといっても過言ではありません。今後は税金のムダ遣いを一掃する中で財源を如何に捻出し、効率的な予算執行を如何に図るかということに尽きます。そのためにも「戦略的予算がどういうものなのか」「京都市の財政は今後どうなっていくのか」等、市民への説明責任をしっかり果たすことが重要であります。
とりわけ新年度の福祉予算では、465の福祉関連事業の内、124もの事業が休廃止・統合縮小・節減を余儀なくされるなど、市民生活にとっても非常に厳しいものとなっていることを考えるとなおさらであります。そこで3点お尋ねいたします。
【戦略的予算編成システムによって編成された福祉予算について】
1点目は、戦略的予算編成システムによって編成された福祉予算についてであります。
市長選挙の世論調査では経済対策や行財政改革を望む一方で、最も重要視する政策として、福祉の充実を求める市民意識も明らかになっています。市長は当選以来「京都の福祉は後退させない」と強い決意で望まれてまいりました。今回の予算案を見るとき、市民生活に直結する福祉予算については、今後とも「福祉先進都市・京都」を表明されるだけのものとなるのかどうか、心配であります。
市長の福祉予算にかける決意と、福祉予算の拡充についての思いをお聞かせください。
【税金のムダ遣い一掃について】
2点目は、税金のムダ遣い一掃についてであります。予算の編成および執行においては1円たりとも市民の税金をムダすることはできません。財政事情の厳しい時代にあってはなおさらであります。
過日政府は、過日、公明党の提言を受けて「総理の陣頭指揮によるムダ遣い一掃対策本部」を設置し、行政のムダを省き、簡素で効率的な政府を実現する取組をスタートさせたところであります。京都市においては、すでに行政評価システムを立ち上げ、事務事業についての行政と民間との役割分担を評価するとともに、目的達成度や効率性を精査する業績評価を実施し、市政改革本部を中心に独自の取組が進められておりますが、市民から見れば、「まだまだ行政は、ムダが多い」と感じておられるのではないかと思います。
今後、税金のムダをなくすための取り組みは、新たに設置される都市経営戦略会議の中で、集約されていかれると思いますが、私は、「ムダ遣い一掃運動」あるいは「ムダ使いゼロ運動」というような税金の使い方を徹底してチェックする市民の目線に立った運動を全庁的に推進して、その努力の成果を市民に具体的に明らかにしなければ、市政に対する市民の理解は到底得られないものと思います。
市長陣頭指揮のもとムダ遣いを追放し行政の効率化に徹底して努めるべきだと考えますがいかがですか。市長のご見解を求めるものであります。
【財政収支見通しの公表について】
3点目は財政収支見通しの公表についてであります。今回の戦略的予算編成システムによって編成された予算を、より効果的に執行し、「政策推進」と「市政改革」そして「財政健全化」を一体的・戦略的に、推進していくためには、その基となる中期的な財政収支見通しを市民に公表することが不可欠であります。私は、新年度に予定されている財政運営プランの策定を待つまでもなく、早期に公表し、今後の京都市財政に関して、市民の理解と協力を得ることが必要であると考えますが、財政改革プロジェクトチームのリーダーであります理財局長の答弁を求めます。
次に、組織改革についてお尋ねいたします。
市政改革の成果は満足のいく行政サービスの向上へと、連動しなければ意味がありません。時代は今大きく変化し市民ニーズも多様化し、情報化の進展によって、すべてに「スピード感」が要求されており、コンパクトなネットワーク型の組織を確立することが、求められています。
それには、内部組織において権限の委譲を積極的に推進する庁内分権化によって、市民ニーズの多様化とスピード化に対応できるものと考えます。また防災・防犯、食の安全や安心安全のまちづくりのため、危機管理の組織整備も緊急の課題です。
さらに昨今、他都市でも民間人や女性副市長の登用など、時代のニーズに対応した斬新的な人事も行われております。時代に即応するスピード感のある市政の運営、危機に対処するための組織改革と斬新的な人事編成など、市長は今後どのような方針で臨まれるのか、具体的にお答えください。
【文化芸術振興について】
次に、文化芸術振興についてお尋ねいたします。
京都市芸術文化振興計画の中に、「都市の活力を左右するのは、文化・芸術である。京都が京都であり続けるためには、文化・芸術の振興を最重要の都市政策と掲げ、積極的かつ継続的に取組を進めなければならない」とあります。
未来学者のアルビン・トフラーは、彼の著「文化の消費者」の中で文化芸術の担い手がエリート主義者と呼ばれるごく一部の富裕階層から、庶民、大衆へ移行するとき、都市の活力を引き出すことができると指摘しています。
いうなれば、文化芸術政策の民主化、大衆化への移行であり、行政で言えば文化行政から、行政の文化化への移行ということでありましょう。
こうした中、公明党は「文化芸術立国」を、目指し、今日まで、文化芸術振興基本法の策定をはじめ、文化庁予算の増額、子供達が文化芸術と触れ合う施策の拡充など、多彩な実績をつくり文化芸術振興をリードしてまいりました。
私たち市議団においても、昨年12月、都市戦略として文化芸術を位置づける観点から文化芸術政策に関する提言を行い京都市の文化芸術振興策の拡充を求めているところであります。
そこで4点お尋ねいたします。
【文化担当政策責任者の創設について】
第一は、都市の文化力を高め、文化芸術の政策上の総合性を確保するための文化担当政策責任者の創設についてであります。文化スポークスマンを創設することにより、文化芸術をより深く展開させるとともに、各種事業における文化芸術面での進展が全体にレベルアップすることが期待できると思いますが、いかがですか。
【公共空間における文化芸術形成指針の策定について】
第二は、「文化行政から行政の文化化」を推進する観点から、文化芸術の視点を各局の政策に反映させる仕組みづくりについてであります。
現在、京都市では、まちづくりや公共事業において、環境にやさしい環境基準や、バリアフリー化を推進する福祉基準をもとに、取組みがされてきております。しかし景観保全のための指針はあるものの、文化や芸術度を高め演出、誘導していく指針はないのが実態であります。私はこうした課題を克服するために公共空間における文化芸術形成マニュアルをつくり、都市空間の文化芸術度を高めていくべきと考えますが、いかがですかお答えください。
【文化芸術振興条例制定に向けた取り組みについて】
第三は、「文化芸術振興条例」制定に向けた取組についてであります。市長はマニフェストで17年度中の文化芸術振興の条例化を明らかにされました。
文化首都を標榜する京都市の条例化については、他都市とは比較にならないほど重要な意味をもつものであり、京都がもつ文化力、芸術力を引き出す大きなチャンスでもあります。
その意味では、専門家や市民、そして行政とが一体となって合意形成を図りながら、市民参加型の条例制定を目指すべきであります。何よりも条例化のプロセスそのものが、極めて重要であると思います。市長は8年前、京都市芸術文化委員会を立ち上げられましたが、休止状態であります。京都府は「京の文化振興プラン」の進捗を図るため、このほど「文化力創造懇話会」を設置し、研究部会も立ち上げています。本市でも、条例制定に向けて市民に開かれた協議体、会議体を早期に立ち上げ、積極的に取り組むべきであります。設置に向けた市長の決意と、条例化に向けた体制及びスケジュール等について具体的にお答えください。
【子どもが文化芸術に触れる機会づくりについて】
第四は、子どもが文化芸術に触れるための機会づくりについてであります。本物の文化芸術に触れることによって、創造性に富む子ども達の心には、感動の心が育つものであります。本物の文化芸術から得た「感動する心」はやがて教育や社会に広がり、明るい未来に広がるものと思います。
神戸にある舞台芸術団体の劇団『夢』サーカスは、阪神・淡路大地震で父母を失った子どもたちに対し、舞台芸術を通して文化芸術の生む感動の心を育て、「心の復興」に取り組まれており地域でも大きな反響を呼んでいると伺っております。本市教育委員会ではこの度「みやこ子ども土曜塾」を創設されますが、私は、こうした機会に本物の文化・芸術にふれあい機会を確保し充実させていくことが重要であると考えます。今後の具体的取組みについて教育長に答弁を求めます。
【電子自治体の構築について】
次に、市民サービス向上の観点から、電子自治体の確立と情報化の推進についてお尋ねいたします。今、日本のIT戦略は、新しい段階を迎えたと言われております。こうした流れは「ITからICTへ」という言葉で表現されております。ICTのCというのは、コミュニケーションの頭文字であります。
つまりIT化をインターネットやブロードバンドなど、情報インフラの普及率で測る時代は過ぎ、ITを人間相互のコミュニケーションの道具として日常生活の中で十分に活用できるかどうかが、問われている時代となってきているということであります。
過日、政府のIT戦略本部から発表された「e―JAPAN戦略」では、急速に普及したIT基盤を活かし、国民一人ひとりがその利便性を活用できる「IT実感社会」の実現が謳われております。
「元気・安心・感動・便利」をキーワードにしながら「医療・食・生活・中小企業金融・知・就労・行政サービス」の7つの分野で先導的な取り組みを展開することになっているようであります。しかし確かにこれらはITパワーで対応できるものと予測されますが、単なるIT化だけで実現できるものではありません。本当に利用価値のある地域のサービスを実現するためには自治体間の連携はもちろんのこと、セクター間の連携、組織間の連携など、横の協力を広げると同時に、ボトムアップの参画意識に支えられた地域民主主義のガバナンスがどうしても必要になると思うのであります。もはや市民NPO、民間の参画なしには、これからの電子自治体事業は成立しないことを肝に銘じなければなりません。
京都市でも、情報統括責任者いわゆるCIOをいち早く設置し、高度情報化推進計画「e京都21」を策定するなど、電子自治体の構築と情報化の推進を図られていますが、今後は、情報や連携するパートナーを統合する力そのものが求められていると思います。
この程、高度情報化推進のため「新e京都21(Ver.2004)」が策定され、当面の目標である24の情報化アクションプログラムによって、電子自治体の確立と情報化を推進されようとしております。
この計画を市民参画のもとで実効あるものとするためには、情報化の目標達成、推進状況を評価・検証しながら進めていくことが極めて重要です。
こうした観点から私は、情報化戦略の統括責任者が、各種政策のIT化の進捗状況を把握・評価し、検証しながら推進を図るシステムを確立すべきと考えます。
それにより横断的な情報化推進枠として、例えば毎年各局予算の1%程度を計画的に予算化でき、戦略的に電子自治体が構築できるものと思います。CIOの御所見を求めるものであります。
【地域経済活性化の戦略について】
次に、地域経済活性化と雇用創出のための戦略についてお尋ねいたします。
はじめは、地域経済活性化の戦略についてであります。21世紀の京都の地域経済を考える上で基幹産業である伝統産業や中小企業をはじめ時代をリードするベンチャー産業を、積極的に支援する事はもちろん重要なことでありますが、今後の新たな産業基盤となる観光産業を、より積極的に支援することは、それ以上に重要であると思います。
市長は4年前、2010年までに観光客5000万人を達成するという雄大な構想を打ち出されました。
これが達成できれば、京都の地域経済も一層元気になるものと思います。
そのためには地域経済を支える各種産業の基礎データをもとに産業連関を数値で把握し将来予測を見極めながら実効性のある地域活性化策を推進することが重要であります。京都市は観光データをはじめとする、各産業に係わるデータを持ち合わせていますが、産業の連関では、京都府のデータを用いてシュミレーションをされているようで、政令指定都市では、名古屋市と京都市だけが産業連関表を作成しておりません。
5000万人構想の計画はちょうど、2005年が見直し年度となります。仕上げとなる次期観光振興計画を策定するためにもぜひとも産業連関表の作成に新年度から着手すべきと思いますが、いかがですか。
【雇用創出の戦略について】
次は、雇用創出の戦略についてであります。
政府の切れ目のない景気・雇用対策によって、雇用情勢に一定の改善が見えてきておりますが、 その一方で、急激な円高をはじめ、日本の将来を支える若年層の失業率は高止まりしたままで依然として厳しく、予断を許さない情勢にあります。
私ども公明党は、緊急地域雇用創出特別交付金の創設をはじめ、昨年マニフェストに「若年層の失業率の半減」を掲げるなど、総合的な雇用対策に全力で取り組んできているところでありますが、昨年12月には公明党市議団として平成16年度予算要望とともに、京都市における産業政策として現在策定されている「商業振興ビジョン」、「スーパーテクノシティ構想」「観光振興推進計画」の3つのビジョンを、より実効あるものとするため、緊急に取り組むべき具体的な施策を「いますぐ始める雇用創出プラン」としてまとめ上げ提案した次第であります。
具体的には、ひとつには、「新たなものづくり都市」へ挑戦する製造業都市としての復興、二つには、「ごゆっくり観光都市」へ挑戦する滞在型観光の振興、三つには、生活支援都市へ挑戦するコミュニティビジネスの育成、の3つを提起しております。
特に2010年までの雇用創出として環境ベンチャー都市づくりにより9800人、伝統産業ベンチャー都市づくりにより700人、滞在型観光都市づくりにより1万1200人、観光客5000万人計画の日帰り分で1100人、コミュニティベンチャー都市づくりにより8400人、合計3万1200人という根拠のある具体的数値目標を提示したことは、地方議会における政策提案のレベルでは、画期的なものであり、地域雇用創出の政策に一石を投じたものと自負しております。市長はこの度、マニフェストにおいて京都市独自の雇用創出の取組みを表明されました。
雇用問題は府行政であるという従来の縦割り意識から脱却し、京都市の都市政策の一部として先駆的に取り組まれることは、極めて意味のあることだと思います。そこでお尋ねいたします。
市長は、私どもが提案いたしました雇用創出プランをどのように評価し、新年度以降京都市の政策の中で、どのように具体化されるのかお答えください。
併せて今回マニフェストで示された京都市独自の雇用創出の政策が、いったいどういうものなのか、お示しください。
また私は、産業と雇用などの地域経済に連関する都市政策を十分に研究検討しながら施策を推進していくことが重要だと考えます。しかしマニフェストに掲げられたものの、これを所管する適切な組織が現在の機構ではないのが実情のようです。
私は雇用創出を単なる労働雇用対策としてではなく、京都市の将来を見据えた新たな都市政策として位置づけ取り組んでいくためにも新たな組織をつくることが重要だと考えますが、いかがですか。
併せてお答えください。
【南西部創造のまちづくりについて】
最後に、南西部創造のまちづくりについてお尋ねいたします。市長はマニフェストにおいて、将来の京都の発展を支える南部創造のまちづくりのため高度集積地区の整備や京都駅南口周辺のまちづくりなど、5つの重点政策を示されました。そのうちの4つは、すべて2002年10月に国の指定を受けた都市再生緊急整備地域であり市南西部の活性化における起爆剤となるものであります。
とりわけ私の地元でありますキリンビール京都工場跡地開発構想は、地元の方々も「構想が発表されたものの、これからいったいどうなっていくのか」と、心配されております。この構想に密接に関係する久世地域は、都市計画道路の拡幅工事や、阪急洛西口駅の開業、JR新駅構想と連動し、長年の交通問題や今回の高層マンション建設などにより極めて複雑な問題を抱えており、地域住民との合意形成が図らなければ、事業が頓挫する可能性をはらんでおります。さらに、向日市との境界がキリンビール工場跡地の真ん中を通っており、自治体間の調整も極めて重要であり、京都府や向日市との連携も欠かせません。当初発表された開発構想の概要によれば、4つの街区のうち3街区に高層マンションが建設されることになっており、そうなれば人口世帯増に伴う公共施設の将来構想も、本市にとって緊急の課題となっております。
キリンビール側は、今日まで詳細な開発ビジョンを提案されておりませんが、私はこのように複層する各種の事業を、縦割りでなく、京都市がリーダーシップをとり総合的にまとめ上げ、地域住民に確かなビジョンを早期に示すことが重要であると考えます。
キリンビールの開発構想と連動した本市の具体的取り組みと、自治体間の協議会及び地域まちづくり協議会の設置など、地域の合意形成を図る今後の方策について市長の答弁を求めます。
以上で、私の質疑を終りますが、堀場雅夫会長が、過日の京都市長選挙において、「桝本市長さんの点数をつければ75点ぐらいだろう。残りの25点は市民の責任。皆で100点満点の京都を作ろう」と言われていたことを今思い起こします。誠に的を射た言葉であります。私たちも、光り輝く100点満点の京都を実現するため、桝本市長とともに市政の改革・議会の改革に一層邁進していくことを市民の皆様にお誓い申し上げ、私の代表質疑を終わります。
御清聴誠にありがとうございます。
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