私の政策提言大道義知写真

 

本会議での質問原稿(全文)

●平成10年 11月

 南区選出の大道義知でございます。私は、公明党京都市会議員団を代表して不況対策など緊急の課題について質問いたします。

 21世紀を前に時代は今ますます混迷の度を深め、新しい時代をリードする政治のリーダーシップもいまだ確固たる哲学、理念が確立されないまま経済をはじめ社会のあらゆる分野にわたり不安の様相を呈しております。今、政治に求められているのは国民の幸福の実現に取り組む政治のリーダーシップの発揮であり、戦後、経済至上主義で築かれた我が国の社会システムを、人間に視点を置いた国民一人一人のための社会システムに転換することであります。

 この度私どもは、新しい公明党として新出発いたしました。党名は以前と同じであっても元の党に戻るわけでは決してありません。新しい公明党の結成は、政治に対する国民の不信が深まる中で、庶民、生活者を基盤とした中道政治を貫き、大衆とともに歩んでまいりました公明党が今まで以上に国民の期待にこたえ、中道政治の新しい結集軸となっていくものであります。私たちの掲げる中道の理念とは、生命、生活、生存を最大限に尊重する人間主義でありヒューマニズムの政治ということであります。私たちは、どこまでも1人を大切にするヒューマニズムの政治理念の下、今後とも平和、福祉、環境、人権、教育という政策指標を掲げ、庶民、生活者が主役となる政治実現に向けて一層全力で取り組むことをまずもってお誓いするものでございます。

不況対策について
地域振興券について
制度融資の強化について
行政評価システムの構築について
国際高齢者年について
昼間里親制度について
精神保健福祉対策について(市バス地下鉄運賃の無料化)
精神障害者の社会復帰対策(共同作業所)
市バス(横大路営業所)の管理受委託事業化について
京都市南西部地域の交通政策について



 
【不況対策について】

 それではまず初めに不況対策について質問いたします。我が国経済は今21世紀を前に最大の危機に陥っております。消費税が引き上げられた昨年の春以降、景気は悪化の一途をたどり、実質経済成長率、消費関連指標、企業倒産件数、負債総額、失業率など経済関連指標は押しなべて戦後最悪の数値を示しております。本市の状況を見ても、今年の4月から半年で倒産204件、負債総額942億円となっており、しかも失業率は5.2パーセントと全国数値4.3パーセントを大きく上回り過去最悪の状況になっています。このような状況を招いたのは、言うまでもなく自民党橋本政権の経済失策であります。9兆円もの国民負担増を求めた結果、昨年4月から景気が後退しているにもかかわらず、その年の11月に緊縮財政となる財政構造改革法を成立させるなど景気に逆行する政策ミスを犯したことは誰の目にも明らかであります。その結果、需要の減退が株価の下落につながり、それが金融システムの混乱を招き、そして金融不安の増大が消費者や企業経営者の心理を一層暗くし、その結果また景気を悪くするというまさに負の連鎖になっているのであります。

 国はバブル崩壊後の日本経済を抜本的に立て直すため総合経済対策を打ち、また不況対策として緊急経済対策や中小企業貸し渋り対策を打ち出すとともに、この10月には金融機関の破綻後処理となる金融再生法と破綻を未然に防止するための金融早期健全化法を制定するなど連続的に対策を講じておりますが、現状ではいまだに景気回復の兆しが一向に見えてこないのであります。不況が泥沼化する中で、今年に入って政府は景気回復策として2度にわたり4兆円の特別減税を実施いたしましたが、個人消費を喚起するに至らなかったとの経済企画庁長官の発言でも明らかなように、ほとんど効果が上がっておりません。今求められているのは、金融システムの安定化とともに深刻な不況を一刻も早く打開するための即効性のある景気対策であり、その意味で今の政治が果たす役割は極めて重要であります。私どもは参議院選挙においても6兆円規模の所得税、法人税減税の速やかな実施と、更に今日の不況の直接の引金となった消費税の増税分約4兆円を国民に還元し、著しい不振に陥っている個人消費を早急に喚起しデフレ・スパイラルに突入した景気を回復する趣旨から、赤ちゃんからお年寄りまで1人3万円の期限付商品券方式による特別戻し金の実施、併せて10兆円規模の減税を公約し、政府に対し速やかにその実現を求めてきたところであります。今の不況の中で仮に消費税5パーセントを3パーセントに戻すとすれば、3パーセントまで物を買わなくなり、いわゆる買い控えが起こり一気に経済は疲弊し、中小企業は倒産の憂き目を見ます。日本経済は崩壊することは間違いありません。私は、個人的には景気が上向きになった安定したときこそ直間比率の見直しとともに消費税を論議することが本筋だろう思っております。(発言する者あり)

 この度、国の経済対策の一環として位置付けられ個人消費を喚起し地域経済を振興させる地域振興券が1998年度第3次補正予算に総額7000億円規模の必要経費として計上されることになりました。政党の生命線は政策であり、政策は実現させてこそ意味があります。私たちはオール・オア・ナッシングすなわち何でも反対というどこかの政党のように不毛の対立を生む従来型の政策態度ではなく、国民のためにという国民の利益を第一義に考えて野党でありながら公約を果たしたのであります。(発言する者あり)良識ある学者や良識あるマスコミもこぞって画期的なことと評価しております。そこで私は、今実施に向けて準備が進められている地域振興券について質問いたします。
 
【地域振興券について】

 この地域振興券は、永住外国人をも含む15歳以下の子供を持つ家庭と臨時福祉給付金などを受給されている65歳以上の高齢、低所得者層を合わせた約3500万人を支給対象に1人一律2万円を6か月期限付の1000円の商品券で支給しようというものであり、来年初頭の早期実施が予定されているものであります。今の不況を打開するためには、大型減税をはじめ生活関連や情報通信分野の新社会資本の整備など多くの経済政策を総合的に実施することが不可欠であることは言うまでもありませんが、この期限付商品券方式の戻し金の実現は、戦後我が国で採られてきた公共投資や減税といった従来型の景気対策に一石を投じることとなり、消費の呼び水として個人消費を喚起し地域経済の活性化につながり、他の経済対策と相まって低迷する景気の底上げを図るものと期待されています。(発言する者あり)7000億円の規模は、1兆2000億円と言われる商品券、ギフト券市場の約半分であり、しかも有効期限が6か月なので、その期間は既存の商品券よりもはるかに多く活用されることになると言われておりますから消費喚起になることは間違いありません。また対象者が限定されているものの15歳以下の子供のいる世帯は、実際には親も地域振興券を手にするわけですから、見方を変えれば6000万人近く、およそ国民の半数が直接的にも間接的にも交付を受けることになります。また商品券を活用した景気刺激効果は東京墨田区や京都府園部町など多くの自治体レベルで実証済みであり、地域経済活性化に寄与するものとなっております。(発言する者あり)

 そこで市長にお尋ねいたします。この度の地域振興券が京都市においてどれだけの市民の方々に交付されることになるのか、また京都市域にどれだけの金額が投下されることになるのか、具体的数値を挙げてお示しください。更に市長はこの地域振興券が京都地域経済においてどのような分野で活性化に寄与し、市全体としてどれだけの景気刺激効果があるとお考えになっているのか、見解をお示しください。また、現在自治省等で事業内容の細目が検討されているようでありますが、この事業の実施主体は市区町村であることと、地域振興券の使用可能な店舗は市区町村が決定できることなど、その地域の特色に応じて地域振興のために事業内容の工夫ができるものとされておるようであります。こうしたことを踏まえ、市長は京都市地域経済の振興に向けてどのような取組方針で臨まれるのか明快なる答弁を求めるものであります。
 
【制度融資の強化について】

 今、地元中小企業の方々は年が越せるかどうか、この年末に掛けて資金繰りに大変苦慮されております。今、中小企業指導所や銀行には毎日融資を求める方々でごった返しております。現在、制度融資申込件数は、前年と比較して申込件数で約2.5倍、金額で3.5倍近くに上っており、そのうえこの10月より貸し渋り対策として中小企業金融安定化特別保証制度が実施されたことによって申込件数が一気に増加し、認定を行う指導所や保証協会は今パニック状態であります。特に保証協会では従来の制度融資と貸し渋り融資と合わせて約6000件もの申込みが滞留したままになっております。通常保証協会の処理能力は1か月4000件が限度と言われておりますからまさにパンク状態であり、年末に向け迅速な対応が求められます。他都市では、相談、審査、受理、認定、与信認定などの業務を金融機関などで一括して行う迅速化したシステムが構築されるなど、融資を求める方々の側に立った体制をしき取り組んでおられます。手続の迅速化や土日祝日の受付業務を行うなどシステムを改善し、不況にあえぎ融資を求める中小零細企業の方々に最大限こたえるべきであると考えますがいかがですか、お答えください。
 
【行政評価システムの構築について】

 次に行政評価システムの制度化について質問いたします。近年、我が国の社会、経済は構造的な転換期に入ったとされる一方で、国や地方公共団体を問わず、今まで機能してきた行政システムが制度疲労を起こしてきており、行政システムの再構築に向けて今抜本的な行政改革への取組が進められてきております。こうした機運の高まりの中で、それまで一部の省庁で試行的に行われてきた事務事業への評価システムを見直し、新しい要素を盛り込んだ体系的な評価システムを導入する動きがここ23年の間に急速に広がってきております。これは行政が行う事務事業、とりわけ大規模公共事業のあり方等について活発な論議がなされてきたことや、ますます厳しさを増す財政状況の下で住民にとって真に必要でかつ効果のある施策を見極めるためには、行政の事務事業を評価するシステムの確立が必要不可欠であるとの認識が深まったことがその背景にあるように思います。

 一方地方自治体においても、大規模公共事業の見直しを図る北海道の時のアセスメントをはじめ、生活者起点の行政運営の実現を目指す三重県の事務事業評価システムや、時代に対応し安定した行財政運営を推進する札幌市の事業再評価プログラムなど行財政改革推進の重要な柱として行政評価システムを導入する動きが急速に広がってきております。この度、平成12年度当初までに民間委託化などを推進目標とし、170億円の経費節減を目指す第1次京都新世紀に向けた市政改革行動計画の推進計画が発表になりました。本市は昭和49年以降、4度にわたる行財政改革の推進で約208億円の経費節減をされてきましたが、今後ますます厳しくなる財政状況の中で行財政改革を推進するためには、市民にとっての必要性、妥当性、優先性などを評価の観点にし、第三者の関与や市民への公開など透明性を十分に確保した公平公正な基準手法による行政評価システムを導入することが重要であると考えます。制度導入の考えと導入時期など今後の取組についてお答えください。
 
【国際高齢者年について】

 次に高齢者や高齢社会に関する理解や支援の促進を図るために国連において決議採択された明年の国際高齢者年について質問いたします。すべての世代のための社会をめざしてをテーマとする国際高齢者年は、自立、参加、ケア、自己実現、尊厳という高齢者のための国連5原則を促進し、政策及び実際の計画、活動においてその理念を具体化することを目標としております。高齢者がどう自立して安全な生活を営むことができるか、必要なときにどう十分な介護や社会的なサービスを受けられるか、これらをあらゆる世代、また各地域が自分の問題として受け止め、真剣に考え意識を高めていくことが望まれております。その意味で国際高齢者年は、あらゆる世代の人々が高齢という問題を自身の問題として受け止め行動する絶好の機会であると考えます。折しも明年は京都市高齢者保健福祉計画の目標達成年度であり、次期計画策定に向けて高齢福祉の充実を一層図って行くスタートの年となります。また介護保険制度導入を1年後に控え、介護保険制度の理念を広く市民に知らしめることなど高齢福祉に関する市民意識の高揚を一層図るべき時期に来ており、国際高齢者年をキーワードとした各種の取組を推進することは極めて意義あるものと考えます。市民の意識高揚を図るため市民参加型のイベント等を企画するだけでなく、高齢者に優しいまちづくりやボランティア活動の一層の推進を図るなど単に民生局だけでなく全庁的な取組が重要であると考えます。そこで市長にお尋ねいたします。明年の国際高齢者年に関する本市の取組方針と推進体制について具体的にお示しください。
 
【昼間里親制度について】

 次に家庭で子供を預かる家庭的保育制度として長年本市の乳児保育を支えてまいりました昼間里親制度について質問いたします。昼間里親制度は昭和25年に本市独自の制度として全国に先駆けて発足し、2年後の西暦2000年には制度発足50周年を迎えます。戦後混乱期に発足して以来、産休明け保育、緊急時の受入れ、年度途中の入所など保育所不足で対応できなかった部分に柔軟に対応し今日に至っております。しかし戦後50年を経過する中で昼間里親を取り巻く状況は大きく変化しております。ますます進展する少子化に歯止めをし、子育て支援を強化する観点から、厚生省は児童福祉法を改正し、ゼロ歳児保母配置基準の見直しや乳児保育促進対策事業など乳児保育の環境整備に積極的に取り組んでおります。こうした国の動きは子育て支援の強化という意味において歓迎すべきものでありますが、一方で50年近く本市の乳児保育を支えてきた昼間里親においては多くの課題を突き付けられているように思います。

 私は、今一度昼間里親の今日までの歴史的経過と制度の利点を踏まえながら、21世紀に向け新たな視点で事業展開する必要性を迫られるときに来ているのではないかと思うのであります。平成10年度版の厚生白書にも施設型保育より柔軟な対応が可能であると家庭的保育の重要性が指摘されているとおり、昼間里親では施設でなく個人の家庭で保育を受けることができることから、産休明けを含む乳児の保育は落ち着いた家庭的な雰囲気の中でされ、更に若いお母さん方にとっては経験豊かな里親さんに子育てについていろいろと相談できるという子育て相談機能も持ち合わせることなど、子育てニーズの多様化する時代にむしろマッチした制度となっているように思います。そこでお尋ねいたします。21世紀の少子化社会を展望し、市長は昼間里親制度を今後どのように充実させていかれるのか。今までの総括を踏まえつつ今後の方向性について明快に御答弁ください。

 また、既に一般保育所ではゼロ歳児の保母基準が3対1となっておりますが、市内35の昼間里親においてはいまだ4対1に据え置かれたままであります。離乳食業務などの毎月支給される委託料や障害児保育加算等の別途一括支給の委託料も増額されておらず、里親の運営上厳しい課題に直面しており、早急に改善し制度の充実を図るべきであります。今後改善される施策について具体的にお示しください。私は、昼間里親という言葉から受けるイメージが今の時代に適応していないのではないかと思います。時代にマッチした名称を考えられてはいかがでしょうか。家庭的保育の持つ利点を十分にアピールし若いお母さん方に親しまれるような、例えば保育ママというように愛称などを付けるのも一考かと存じますが、御所見をお伺いいたします。
 
【精神保健福祉対策について(市バス地下鉄運賃の無料化)】

 次に精神保健福祉対策について質問いたします。現代のストレス社会の中で心の病気を持つ人の数も年々増加しており、平成8年度の全国調査では217万人と平成5年と比較して1.38倍にもなっております。本市においても通院8500人、入院3500人、計1万2000人にも上っており、病院にも掛かっていない方々を加えると相当数の障害者が悩んでおられることになります。こうした状況を踏まえ、国においても障害者プランに精神障害者に関する福祉施策が盛り込まれ、平成7年には精神保健法が改正され精神保健福祉法となり、福祉施策の第一歩となる精神障害者福祉手帳が法体系に組み込まれるなど、徐々にではありますが精神保健福祉の向上に向けた法整備がなされてきております。しかしながら医療施設から社会復帰、社会参加の道を開くことを基本理念として制度化された精神保健福祉法もいまだ多くの課題があり、理念の具体化には更に見直しが必要となってきたため、現在国において見直し作業が進められ、平成11年度には法改正がされようとしております。こうした中で今後本市に求められるのは、心の病気を持つ人々に対する福祉の向上、社会復帰の支援,地域で受け入れられる環境づくりなど精神保健福祉対策の一層の充実強化であります。私ども公明党は、これまで精神保健福祉対策の強化を一貫して訴えてまいりました。とりわけ福祉の向上においては、精神障害者福祉手帳交付の方々への地下鉄・市バス運賃無料制度が創設されることになり、当事者だけでなく家族にとっても筆舌に尽くせぬ喜びとなっております。平成9年11月の代表質問以降、制度実現に向けて取り組んでまいりました私自身にとりましても感慨ひとしおであります。

 そこでまず地下鉄、市バス運賃無料化制度化に伴う問題について質問いたします。明年1月から精神障害者の社会復帰と社会参加の観点から移動手段の保障として制度導入が図られます。しかし市バスや地下鉄など公共交通輸送機関の未整備である適用不可の地域にある施設や、そうした地域に住み通所する障害者にとっては利用したくても利用できない状況となっております。私は、当面身体障害者と同様に福祉タクシーチケット制や私鉄、JR運賃割引等の選択制を弾力的に運用することを検討されるべきだと考えますが、どのように対応していかれますか、制度導入後の取組についてお示しください。
 
【精神障害者の社会復帰対策(共同作業所)】

 次に社会復帰と地域生活を支援する共同作業所について質問いたします。公明党の強い要望によって共同作業所への事業補助が本年4月より旧来3か月ごとに実績払で交付していたものが年2回交付の概算払方式となり、運営基盤の脆弱な作業所において大きな朗報となっております。従来共同作業所への補助は約1年間の活動実績を必要とし、しかも補助対象となっていても四半期ごとの事業実績を基に支出されていたため第1四半期の補助金3か月分は、7月に実績報告を提出して8月支出が通常であるため事実上6か月近くの資金繰りが必要であり、職員給与の確保などに誠に困難な状況を呈しておりました。しかしこの補助金概算払方式の導入は、作業所職員の給与保障や作業所運営の安定化に大きく貢献し、社会復帰と地域生活支援に向けて大きな追い風になるなど関係者は大きな喜びに包まれております。このことは、今まで市内に10か所しかなかった共同作業所が一気に本年度3か所増え、明年度既に数か所から開設の予定が表明されていることからも明らかであります。私は、共同作業所の補助金問題について平成5年9月の本会議以降、再三申し上げてまいりました。その際、理事者からは、大都市特例施行後も京都府と協議して共同作業所の健全な運営が確保されるよう努める旨の答弁がありました。しかしその後、府との協議により府の補助基準は3年間の激減緩和策が採られ、平成11年度には補助金ゼロとなることになっているのであります。就労の機会となり社会復帰の起点となる共同作業所の必要性はますます高まってきており、そのための財源確保は深刻な問題であります。今後京都市は、国や府に対しても新たな目的、方針を持って補助金獲得に全力で取り組むべきであると考えますが、共同作業所運営のための財源確保についてどのように対処していかれるのか明快に御答弁願います。
 
【市バス(横大路営業所)の管理受委託事業化について】

 最後に地元南区の重要課題となっております京都南西部交通問題について質問いたします。先般市長は、市バス、地下鉄事業の経営健全化を図るという目的で、交通局で赤字ナンバーワンの横大路営業所業務を管理受委託方式により運行業務、運行管理業務、整備管理業務の3部門を平成12年度開始を目標に阪急バスに委託することを明らかにされました。そもそもこの問題は、平成8年5月に策定された京都市自動車運送事業の今後の展望についての中で京都南西部地域の交通対策を新たな運営方式で行っていくとされたことから端を発しております。交通手段の多様化や慢性化する交通混雑、狭隘な道路網などそれぞれの地域の持つ課題に即応して市民の足を確保するための最善方策を考えるのは公営交通事業を担当する京都市の当然の責務であります。不採算路線を多く抱えている京都市交通局の経営健全化は、本来京都市の努力が大前提であり、市民の犠牲のうえに経営健全化などあろうはずがありません。私の地元南区とりわけ久世、吉祥院、上鳥羽地域においては、日常的には地下鉄の恩恵に浴しているとは言い難い地域であります。市バスだけが唯一の公共交通手段であるにもかかわらず、市バス事業における市民サービスは、本当に欲しい所にバスロケーションシステムがないことやバスの本数が少ないことなど現在でも大きな地域間格差を生じております。こうした状況の中で実施されようとしている阪急バスへの管理受委託方式で本当に市民の足は守れるのか誠に心配であります。もしもこの方式を採ったことにより、かえって不便になるというようなことが予測されれば、まさしく行政の論理で経営負担を回避するだけにすぎないのであって、私どもは到底容認するわけにはいかないのであります。
 
【京都市南西部地域の交通政策について】

 私は、桂川を境とした南西部地域の交通問題は、単に市バス問題だけで解決できるものではなく、道路網、拠点整備などまちづくりの観点から抜本的な対策がなければ解決しないと思います。市長は、去る9月にキリンビール敷地活用に向けて新駅設置へ関係者と協議する意向を示されましたが、この唐突な発表は向日市や長岡京市に協力を得なければならない南西部交通問題協議会にまた新たな課題を投げ掛けるものとなっております。鉄道へのアクセス問題はどうされるのか、協議会に入っていないJRや私鉄などとの協議はどうなるのか、全く整合性が図られていないと言わざるを得ません。私は、市長自身が南西部及び西部地域一帯のまちづくりをどうするのかという確かな展望を市民に示さなければこうした問題は解決しないと思います。それがあっての南西部交通問題であります。

 現在、京都市において南西部地域における交通問題を含むまちづくりの方向性を検討しているものが三つあります。一つは、南部地域の創造のまちづくりの方向性を検討する京都市南部地域における創造のまちづくりのための研究会、二つには、西部地域の総合的な交通ネットワークのあり方を検討する西部地域交通政策懇話会、三つには、交通局の管理受委託方式を採る京都南西部交通問題協議会であります。先の二つがいまだ検討段階にあり、しかも産業観光局、総合企画局、交通局とそれぞれ縦割り行政となっており、市民から見れば当該地域のまちづくりの将来にわたる全体ビジョンは全く見えておりません。私は、まずそれぞれの各検討会の結論を早期に出し、そのうえでそれぞれの整合性を図りながら南西部問題に取り組むのが本筋であると考えるのであります。

 そこで市長にお尋ねいたします。市長は、南部地域における創造のまちづくりのための研究会と西部地域交通政策懇話会の結論をいつまでにどのように導き、どのように整合を図っていかれるのか、京都南西部交通問題協議会の位置付けと研究会及び懇話会の計画策定のめどについて明らかにしていただきたいと思います。当該地域の方々は、管理受委託方式によって市民の足が絶対に確保されることはもちろんのこと、交通におけるバスロケーションシステムなどの行政サービスの向上が図られることを一番望んでおられます。管理受委託方式によってサービス部門は一体どちらが担当されるのか、また当該地域における市民サービスの向上を今後どのように図っていかれるのか、責任ある答弁を求めまして、私の質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。(拍手)

 


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