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●平成3年 9月 公明党の大道義知でございます。私は、公明党市会議員団を代表いたしまして、市政一般について質問いたします。 本日は、先般臨時市会で条例制定されました公文書公開条例によりまして、市民に対して開かれた市政を目指すため、9月の定例市会では初めてのテレビ中継がなされております。私といたしましても、1年生議員として初めての一般質問でもございます。どうか市長並びに関係理事者の誠意ある明快なる御答弁を強くお願いするものでございます。 質問に先立ちまして、この春に実施されました統一地方選挙におきましては、市民の皆様の温かい御支援を賜りまして初当選させていただくことができました。この席をおかりいたしまして、市民の皆様に衷心より厚く御礼を申し上げる次第でございます。 【健康増進センターについて】 それでは質問に入ります。初めに健康都市を目指す京都として、その名前のとおり、シンボル事業ともなる、仮称、健康増進センターの建設と、それにかかわる諸問題について4点、田邊市長にお伺いいたします。 平成5年度開設予定の本施設は、南区にある京都市工業試験場跡地に、市民の健康保持、増進と、その推進の一大拠点として建設されようとしているものであり、市民一人一人の健康状態に合わせて健康な生活への生活処方箋を作成し、健康運動指導士などが実地指導を行う施設であると伺っております。 また第2次国民健康づくり対策及び地域保健医療計画の一環として、多目的ホールをはじめプール、運動指導室などとともに、南保健所を併設した地下1階、地上4階、延べ床面積約1万600平方メートル、総事業費約68億円にも上る地域総合整備事業債を活用する本市単費事業であります。本年7月には、多くの御来賓御出席の下、起工式が無事執り行われたところでございまして、いよいよ健康都市到来との感を深くするのであります。 そこで私は、まず第1に、本施設の管理運営システムについてお伺いいたします。近年の医療技術の進歩には目をみはるものがあり、それに伴い情報の管理技術もレベルアップしております。当然、今後の健康行政推進のためには、本市においても諸機関に技術の導入を計画されているところでありましょう。そこで特に本施設における市民の健康情報の管理システムにおいて、健康カードなどを導入して、市民の健康管理とその増進を図ってはどうか、と思うのであります。 本施設が健康についての処方箋として情報管理機能を合わせ持っていることは誠に喜ばしい限りでございます。健康づくりについての情報の提供、調査研究のデータを知ることは、市民一人一人の健康管理をより体系的に、より連続的に保持,推進できるものと考えます。そうした観点から、市民の健康管理の情報を記録、再生できる光カードシステムの導入を検討されるべきであります。磁気カードやIDカードの記憶容量に比べ、光カードは約200万文字が記憶可能であります。市民は、そのカードを常時携帯し、各部門に設置されたリーダーライターに利用ごとの累積データをシステム化することによって、健康保持,増進につなげようとするものであります。 我が党といたしましても、これに類似してIDカードによる市民健康管理や予防医療の充実を再三提案しているところであります。他都市においても一部導入され、高齢者福祉対策の充実を図られていると聞いております。単価的にも安い光カードの活用は、将来、市民一人一人が健康管理を的確にでき、治療する側の合理化にもつながるIDカード導入の前段階として必要であろうと考えるのであります。健康行政の中での展望をお聞かせください。 第2に、本施設の利用に際して福祉対策がどのようになされているのかをお伺いいたします。本施設の利用については、いわゆるノーマライゼーションの観点から、より開かれた施設にするため、より多くの市民に差別なく平等に利用されるべきであります。その意味で特に身体に障害のある人々や高齢者など社会的に弱者と言われる人々に対して、ハードそしてソフトの両面にわたり、例えば有料施設の無料化など一定の福祉対策が必要であると考えます。他の地方自治体でも健康増進センターの利用の際には、様々な福祉対策が講じられております。社会連帯の理念から本市の対応について御所見を賜りたいと存じます。 第3に、本施設の名称についてお伺いいたします。近年、市民一人一人の健康観は、ライフスタイルの多様化と国際化、高度情報化など社会情勢の著しい変化の中で新たな局面を迎えようとしております。それはまさに超高齢化社会が到来することへの不安を反映しているかのようにも思えるのであります。 今までの単に病気にかかっていないというような守る健康観から、心豊かに充実した生活を営むという積極的な作る健康観へと変化し、更には都市の景観や快適で安全な都市環境をも希求する彩る健康観へと移行しているところであります。いわばこうした意識変革の流れは、時代の趨勢でもありましょう。単に人が健康であるというだけでなく、地域もまちも、そして自然も健康であるというようなグローバルな視点が今こそ大切なときはないのであります。このように市民一人一人が新しい確固とした健康観を確立することが今もって必要なのであります。 本市においても平成元年9月、田邊市長が就かれて以来、市長御自身が医療に長く従事されていたこともあり、一貫して医療、健康、福祉の充実を第1公約とされ、その実現に向かって進まれていることと思います。そしてその基本理念として、来るべき21世紀を展望し、真に健康で豊かでゆとりのある理想のまちづくりを目指すために、いわゆる健康都市構想が発表されました。本年5月には健康都市京都の姿として中間発表が出され、いよいよこの秋にはその答申を得て、新京都市基本計画の基本理念ともなるビジョンが示される重要なときを迎えているのであります。 こうした中で建設される健康増進センターは、いわばそのシンボル事業であり、時代にマッチした施設でもあります。それだけに市民の期待も大きく、どのような施設になるのか注目しているのであります。したがって本施設のネーミングから受ける印象も、市民にとりましては大きな意味があるのではないかと思います。私は、本施設の名称が広く市民に親しまれ、健康について、行政、市民、各種団体、企業が一体となって取り組めるように、例えば市民応募などをされ、市民啓発につながるような愛称を付けられてはどうかと思うのであります。そして本施設の建設と併せて、市民が確固たる健康観を確立するための試金石にすべきであります。 その意味でウェルネスやノーマライゼーション、包み込む健康や遊びの復権など様々な健康観を考慮して、例えばウェルネス・パークなどとサブネーミングを付けるのも一案ではないかと思いますが、いかがですかお伺いいたします。 第4に、本施設の建設に当たって、その建物の外観及び内観において、視覚的に健康に対する市民への啓発を図るという必要から、健康色とも言うべきイメージカラーなどを使用して、市民に対してビジュアルな形でアピールしてはどうか、と思うことであります。色彩学の分野は、労働科学の一領域として、新しい環境改善のための一技術として色彩調節を捕らえることから大きく発達いたしました。現在では、都市の景観や建物の色彩調節などを通してその研究が進んでいます。 茨城県の水戸市では、既に健康づくり推進協議会でそのことが検討され、淡いピンクに黄色が入った肌色を健康色として公共施設の建物である保健センターに使われ、視覚で訴えております。肌色は派手さはありませんが、日常生活の中で人間の体が健康な状態であることを表現しております。 本施設では、屋根の開閉で自然光を採り入れたり、明るさや透明感を表現するために、建物の一部にガラスなどを使用して一応の工夫はされておりますけれども、不十分であると思います。私は、特に景観問題が論議される京都において、風致地区などの色彩調節だけでなく、これから造られる公共施設にもこうしたことを考慮する必要があろうと思うのであります。また色彩心理学の見地からも、色彩調節や色彩の感情効果、そして色の属性の感情的性質などを十分に考慮して健康行政推進のため検討されるべきだと考えますが、特に医療、健康行政に関して造詣のある市長の御所見を賜りたいと存じます。 次に、仮称、梅小路公園の建設にかかわるまちづくりについてお伺いいたします。 本事業は、京都駅西側の梅小路貨物駅跡の国鉄清算事業団用地を活用して、平安建都1200年事業として都市の緑の創造および歴史の継承と未来への飛躍をテーマとして実施されるものであります。併せて平成6年に本市が京都府と協調して開催される全国都市緑化フェアの主会場になる都市防災機能を合わせ持った公園であるとも伺っております。環境保護が叫ばれている現在にあって、本事業は、市民の緑化意識の高揚と知識の普及、技術の向上を図り、都市の緑化を一層推進し、伝統ある歴史都市を守り、緑豊かな潤いのある健康都市を目指すための時代に即応した一大イベントであります。 この公園の建設は、市長が示されたいわゆる田邊試案の保全、調和、開発というまちづくりの観点から言えば、本市の中央に位置し、セントラルパークともなる位置に建設されるわけであります。今まで南部は開発というキーワードで示されるだけで、都市アメニティーということから考えても緑豊かなまちとは決して言えなかったのであります。その意味からも梅小路公園の建設は、南部地域の住民にとりまして誠に喜ばしい事業であり、大いに期待しているところであります。 しかしながら従来からJR線を中心とした南北の緩衝地域は、JRの鉄路で分断され、とりわけ自動車での交通に著しく支障を来しているのであります。南北の自動車交通が可能な箇所は数えるほどであり、その他の道路は、完全に鉄路で分断されているか、あるいは道路は通っていても桁下の低さや車線の狭さなどの理由で極めて限られた車と交通量にしか対応できないのが実情なのであります。事実、梅小路公園完成後の南からのアクセス道路は、東は大宮通、西は御前通だけなのであります。これでは南の住民にとりましては、本施設が閉ざされた施設であると言っても過言ではありません。そこで私は、梅小路公園の建設に当たって、本市が南からのアクセス道路をどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせ願いたいと思います。 都市アメニティー、ヒューマンスケールという観点からも、交通セル方式等による公園の周辺街路計画も併せて考えいくべきではないでしょうか。自動車通路だけに偏ることなく、コミュニティー道路を造っていく方策は、歩行者専用道路化や当該道路に障害物を置くなどして自動車の進入を防ぐ、いわゆるハンプ方式や歩行者優先の考え方によるボンエルフ方式など幾らでも検討の余地はあると思います。平成3年度から用地買収に着手し、長期的展望に立った施設整備をされると聞いておりますが、見通しをお聞かせ願いたいと思います。 続いて障害者の雇用促進についてお尋ねいたします。 9月は、御承知のとおり障害者雇用促進月間であります。また本年は、国連が完全参加と平等をテーマに国際障害者年行動計画として10箇年の国家計画を指導してから、丁度最終事業年度になります。この指導の中で、ある社会がその構成員の幾らかの人々を締め出すような場合、それは弱く、脆い社会であると示されているように、健康都市を目指す京都として、今まさに先駆的な施策が必要なのであります。 そこで私は、雇用の改善が遅れている視覚障害者の雇用促進に絞って質問いたします。本市の職員採用試験には、現在のところ、まだ点字受験が認められておりません。仮に採用しても、適切な職場環境が整備されていないことから、無責任には採用できないということを聞いております。私は、社会連帯の理念に基づき視覚障害者と健常者の区別なく、障害の程度とその特性に応じてふさわしい職場を用意し、労働環境や条件を整えていくべきであると思うのであります。このことは、国及び地方公共団体の責務として、障害者雇用促進法にも謳われているとおりであり、国においては、昭和63年より法定雇用率が0.1ポイントずつ引き上げられています。 雇用率2パーセントが適用される非現業的機関では、最近の労働省職業安定局の資料を見ますと、平成元年6月で実雇用率は平均2.25パーセントになっています。また本市においては、平成3年度では2.39パーセントとなり、現在137名の雇用となっており、障害者雇用促進の充実に努められていることと認識しております。 しかしながら、特殊法人及び一般の民間企業における実雇用率は、いまだ1パーセント台であり、障害者の雇用の道はまだまだ遠いのであります。私は、本市がいわばそのリーダーシップを取り、障害者の社会的権利を保障する道を開くべきであると考えるのであります。その意味からも、本市職員採用試験に点字受験制度が確立されていないことは非常に残念であります。京都府においては、一歩早く本年4月より点字受験を実施されました。私は、全盲の方も、電話交換業務や障害者用のパソコン、点字プリンターなどの器具もあるのですから、一定の計算業務も可能だと思うのであります。点字受験実施の決断を心よりお願いいたしまして、市長の御所見を賜りたいと存じます。 最後に私の地元の南区久世地域の問題を2点取り上げたいと思います。
まず第1に、当該地域の雨水排除計画についてであります。本年7月15日にも集中豪雨が南区久世地域をはじめ京都市全土を襲い、床上浸水33戸、床下浸水945戸にも上る被害を被ったのでありました。このように数多くの家屋が床下浸水などに見舞われ、被害を受けられました皆様に心よりお見舞い申し上げる次第であります。今回、1時間に71ミリにも達する異常降雨とはいえ、近年の都市型洪水に対する本市の対応は甚だ慢性化の様相を呈しているように思われます。昨年の9月にも同様の被害を被っており、我が党の田中議員もこの問題について質問を行っております。 昔から久世の地域は遊水地でありました。しかし近年の住宅の増加に伴う農地の宅地化や道路舗装などの急激な市街化の進行に伴い、保水、遊水機能が低下して、いっときに大量の雨水が流れ出すようになっているにもかかわらず、その受皿となる河川や排水路が未整備なために再三被害を被っているのであります。桂川右岸の地域住民にとりましては、長年にわたる深刻な問題なのであります。 特に久世地域については、浸水の常襲地となっていることから、西羽束師川の改修工事をはじめとして、雨水幹線やポンプ場の整備工事を早期に完成され、どうか一刻も早く安全で安心して暮らせる地域づくりを推進されますよう、強く要望するものであります。
第2に、予防接種の検診システムの見直し及び改善についてお伺いいたします。現在、予防接種検診は、1行政区にある1つの保健所で実施されています。ゼロ歳児ではツベルクリン、BCG、2歳児には3種混合、3歳児には日本脳炎と3種混合、そして4歳児には日本脳炎といった具合に、乳児、幼児を抱えた若い奥様にとりましては、保健所に何回も行かねばならず、大変な身体的負担となっております。加えてゼロ歳児のポリオワクチン、3歳児からのインフルエンザ、また定期の児童健康診査を入れますと、遠隔地から保健所まで行かねばならない住民にとりましては深刻な問題なのであります。 実際に当該地域の人々は、久世橋における慢性化した交通渋滞によってバスの時間帯が不確かであり、自転車で保健所まで行かれたり、中にはタクシーで行かれる人も多く、経済的にも大きな負担になっています。更に地価高騰の時代にあって、住宅ローンなどの返済のために共稼ぎの家庭も多く、パートに行かれている母親に至っては仕事を休んでの負担なのであります。 京都市の人口ドーナツ化現象の中で、次代を担うべき子供の養育については一定の理解を示し、若い夫婦が生活しやすい環境づくりが必要ではないか、と思うのであります。私は、その環境づくりの一つが予防接種の検診システムの見直し及び改善であろうと確信いたします。いわゆる出掛ける保健所、街角検診など、その方策はやろうと思えば幾らでもあると考えます。仮にマンパワーの問題で、予防接種をする医師、看護婦が不足していると言われるなら、それこそ民間活力の導入を検討すべきであります。その地域で常日ごろ子供が掛かっている一般の医師に予防接種の業務を委託するという、いわゆるホームドクター制度を遠隔地及び当該地域に部分的に導入すべきではないでしょうか。自分の子供のことをよく知ってくれている町医者への委託は、人材、労働力の不足という悩みを解消する意味からも重要な課題ではないかと思います。新時代にふさわしい保健業務の展望をお聞かせ願いたいと存じます。 結びに健康都市構想の確立という私たちの新しい使命の背景には、地球時代、つまりグローバル時代への私たちの願望と、それに向けての展開が図られています。こうしたグローバル時代の展開の中で、自然と人間との調和の歴史を保つ京都の使命はますます重要になってくるでありましょう。時代は今、21世紀を希求しながらハードの時代からソフトの時代へ、更にはヒューマンの時代へと大きなウェーブを描いて進んでおります。健康都市京都へ向かう今、人間に座標軸を置いた確かな羅針盤が必要であることは言うまでもありません。市長におかれましては、京都の特性を生かし、先駆的で確かな市政を今後ともより一層、市民とともに築かれますことを最後に強く念願いたしまして、私の一般質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。(拍手) |
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